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LINEでは、こうしてます。
私のSTYLE

奥井麻矢×渡辺尚誠が語る「事業企画としてのLINE STYLE」

LINEの価値基準「WOW=NO.1」を生み出すために、社内のリーダーは「LINE STYLE」(LINEらしいやり方、考え方)をどう捉え、実践しているのでしょうか。

LINE STYLEの実践方法を紹介していく連載企画「私のSTYLE」の4回目は、LINEのゲーム事業を統括する奥井麻矢と、LINEスタンプ事業を統括する渡辺尚誠の登場です。

お互いを「戦友」と認め合う二人に、「事業企画としてのLINE STYLE」について語ってもらいました。ともに2019年に執行役員に就任。各事業にフルコミットする、意思決定者としての苦悩もあるようです。ぜひ「LINE STYLE BOOK」と合わせてお読みください。

奥井 麻矢(おくい まや)

執行役員、ゲーム事業本部長。インターネット広告代理店に入社後、2011年、NHN Japan(現LINE)に転職。ハンゲームのアライアンス営業を経て、LINE GAMEの立ち上げに携わり、プロデューサーとして「LINE ポコパン」など多数のタイトルを手がけ活躍。2019年1月より執行役員に就任し、ゲーム事業全体を統括する。


渡辺 尚誠(わたなべ なおとも)

執行役員、LINEスタンプ事業本部長。大学卒業後、女性誌の編集者を経て2010年、ライブドア(現LINE)に入社。2012年よりLINEスタンプ事業に携わり、2014年に「LINE Creators Market」を立ち上げるなど、スタンプ事業をLINEの課金ビジネスの中核に成長させる。2019年1月より執行役員に就任。

同じ時期にマネージャー研修を受けてきた「戦友」だそう。

同シリーズの過去記事はこちら。

守備範囲は関係なし

――まずは現在の仕事と、そのミッションについて聞かせてください。

奥井

LINEのゲーム事業の責任者として、主には事業の方針を決める意思決定のほか、様々な調整や交渉などをやっています。ミッションは、「CLOSING THE DISTANCE」に基づいて、人と人の距離をゲームで縮めたり、ゲームと人の距離を縮めたりしながら、事業の拡大にコミットしていくことですね。

渡辺

私はLINEのコミュニケーションにまつわるスタンプや絵文字、着せかえなどの課金ビジネスの事業統括をしています。スタンプに携わってもう7年になりますが、全然飽きなくて毎日楽しんでいます(笑)。ミッションとしては、スタンプや絵文字を使ってもらうことで、ユーザーの会話をより豊かにしたり、新しい会話が生まれるきっかけを作ったりすること。人と人の距離を近づけること、ですね。

奥井

尚誠さんは、スタンプを担当する前は何をされていたんですか。

渡辺

ライブドアニュースの企画です。ある週の金曜日に上司に呼ばれて、「来週からLINEスタンプを手伝ってほしいみたいだけど、どうする?」って言われて、いったん土日考えて、月曜日に「じゃあ、やります」って(笑)。

奥井

私もゲームはまったく経験なかったところからのスタートだったから、最初の頃は自分が何でやっているのか、よく分からなかったです。守備範囲とかあんまり関係なかったですよね(笑)。

――お二人とも担当事業は違いますが、お互いを「戦友」のように思っているとか。

奥井

そうなんですよ。お互いユーザーの心理に向きあいながら、無料で遊ぶ、使う、を超える課金欲求をどう生むか、どうすれば一歩踏み込んでもらえるか、をずっと考えていると思います。それと、昔からマネージャー研修でよく一緒になって、ペアになることも多くて。私がロールプレイングで、どんなに熱心に訴えかけても響かないイヤなメンバー役をやったりしていました(笑)。​マネジメントでぶち当たる壁を同じタイミングで経験してきた感覚があるので、今こうやって対談できているのは感慨深いですね。

渡辺

本当にそうですね。LINEの中でも、スタンプとゲームの事業はto Cのビジネスでの柱になっていると思います。金額の大きさや会社に与える影響を考えると、決断に迷うことも多いんですよね。そんなとき、「ゲームはどうしてます?」って奥井さんに相談したりしています。

同じ山を目指すために

――今回は「LINE STYLE」の実践方法をお伺いする企画なのですが、そもそもお二人は「LINE STYLE」をどんな風に捉えていますか?

奥井

LINEは急成長している会社なので、入社したタイミングによって、会社に対する感覚が違うんですよね。昔は経営陣の出澤さん、舛田さん、慎さんと直接話す機会も多かったんですけど、今はほとんど話したことがない人もいる中で、同じ山を目指していくためには何かしら共通の価値観が必要です。それがLINE STYLEに表れていると思います。

それから、韓国やタイなど国を超えて多様な人材がいるので、マネジメントの難易度は高めだと感じていて、そういう面でもLINE STYLEが役立っていると思います。

渡辺

そうですね。特に「WOW」とか「NO.1」というのは社内で浸透してきたな、と実感しています。フリースペースで打ち合わせをしていると、「それWOWだね!」という会話が後ろから聞こえてきたりしますから。発想と発想を組み合わせて、何かを考えていくようなスタンスは、こうして文章化されたことでより実感するようになりましたね。

奥井

それぞれの言葉のチョイスもいいなと思います。こういうものって、いいことを言っている標語に終わるのではなく、どうみんなが「自分ごと」にできるかというのが大事だと思うので。「LINE STYLE 2.0」はそこがよりうまく表現できているので好きですね(※2019年1月に内容がアップデートされました)。

事業企画としてのLINE STYLE

――では、LINE STYLEの項目を見ながら、具体的に話を聞かせてください。事業企画として、最初の4つの中で特に意識しているものを教えてください。

奥井

私は、「Always Data-driven(感覚ではなく、データ=事実を信じる)」です。ただ、データ=事実と捉えるというのは大前提だと思いますが、その中でも、取るべきデータと見るべきデータの切り口を間違えないことが重要だと思っています。

例えば、ステージ進行型のパズルゲームの最終ステージで、20%のユーザーが止まっている、という状況があるときに、普通は難しすぎると考えて難易度を下げる調整に向かいがちですけど、それだけで判断してしまうと、データの見方としては良くないと思っています。

そのステージが難しくてクリアできないユーザーもいれば、その次のエリアに行くためのアイテムがそろってないユーザーもいるし、最終ステージだけそれまでとちょっと違う遊び方になっていて、それがユーザーとして受けが良くないのかもしれない。

いろんな可能性がある中で、どれが実態なのかというところまでデータで見ること。その上で、それを「事実」と呼ぶことが大事なんだと思います。それこそが、「Users Rule(すべての原点は、ユーザーニーズ)」を知るステップの一つだと思います。

渡辺

私も「Always Data-driven(感覚ではなく、データ=事実を信じる)」を挙げたいです。PMでも開発でも、ユーザーのニーズを理解するのは大前提であると思うんですけど、LINEにはいろんな属性のユーザーがいるので、その人たちにとって何がいいのかを理解していくためには、データ的な整合
性が必要になります。

とはいえ、データを見てから分析していくことほど、生産性が低いことはないですよね。なので「これはこうじゃないか」と仮説を立てた上でデータ分析して、検証していくことが大事です。そのためにも「Users Rule」と常に循環させていく必要がありますね。

編集担当メモ:
仮説が先、データ分析はそれから。​

「カメラアングル」の違いを意識する

――次はチームワークにまつわる項目です。この3つの中ではどれを意識していますか?

奥井

「Open Communication, Vertical Decision-making(オープンな議論と、リーダーによる決断)」です。ゲーム事業の場合、社内での議論よりも他社と一緒にゲームを考えていくケースが多いんですね。それぞれの会社が持っているミッションや役割が違う中で同じゴールに向けてスタートするので、ともすればチーム内で批判が起きてしまって、お互いのいいところがうまく出ずに終わってしまうケースもあったりします。そうならないように最初の段階で、オープンな議論をどう作っていくのかを意識しています

――最終的に意思決定するのは、LINE側が多いと思うのですが、その際に気をつけていることは?

奥井

相手に対する想像力を持って、慎重に意思決定していくことですね。会社の規模が全然違ったりすると、言いにくいこともあるでしょうし。LINEのように業界でも大きな会社にいると、立場の違いが無自覚に生まれがちなので、そこをフラットにするように意識しています。相手をリスペクトして、私たちとの「カメラアングル」の違いを念頭に置いて​コミュニケーションすることが大切かなと思います。

渡辺

想像力を持つ、リスペクトする、というのは、まさにそうだなと思います。私も、「Open Communication, Vertical Decision-making(オープンな議論と、リーダーによる決断)」を特に意識しています。前半の「オープンな議論」の部分は既にできていると思うんですが、自戒を込めて言うと、後半の「決断」の部分がまだ弱かったりします。「こういう方向性だよね。目的はこうだよね」のように、ある程度の方針を決断してあげるところは意識してやらないといけないなと、ここ2、3年すごく思うようになっています。

奥井

そこは、バランスが難しいですよね。リーダーがバシバシ決めすぎても結局みんな萎えちゃうと思うし。私も一通りいろんな意見をしっかり出してもらうところは意識していますが、「ここだ!」って決めるのがちょっと早すぎたかもしれないとか、あとから振り返って「どうだったかな?」って思うことはよくあります。

編集担当メモ:
意思決定には、相手に対するリスペクトが欠かせない。

何が本質なんだっけ?

――続いては、働き方についての2項目です。

渡辺

これは「Work Intensely and Be Focused(目的なき「一生懸命」は、いちばん危険)」ですね。奥井さんも一緒ですか。

奥井

私はLINE STYLEの言葉の中で、この「Work Intensely and Be Focused(目的なき「一生懸命」は、いちばん危険)」が、一番ハッとさせられる言葉で、いいなと思っています。リーダーって、「目的なき一生懸命」をメンバーに対して簡単にさせてしまいがちだと思うし、そのことに気づいてなかったりもするので。「はたして、そうなってないか?」と言動を一つひとつ確かめて、自分を省みながらやっていくことは、非常に重く捉えて意識しているところです。

渡辺

自分の言ったことが、独り歩きしちゃうこともありますよね。アイデアの一つとして言っただけなのに、「そんな感じで進んでいくの?」みたいなことが。

奥井

そうなんですよね。アイデアの一つとして言ったことが、「正解」のように通ってしまう、というのは、どんなに気にしていても起こることだと思いますが、伝え方を含めてかなり慎重にコミュニケーションしています。
あと、事業の目標にしっかりコミットしながら、ユーザーに​​サービスを届ける、という私たちのような立場で言うと、やっぱり事業の数字の方に目がいってしまいがちです。数字を達成することはある種の快感というか、気持ち良さがあるので、それが目的になってしまうことが往々にしてあると思うんですね。
だから「自己満足のためにやっているのではなくて、ミッションを達成するために動いているんだ」ということは、一人ひとりがしっかり意識しなきゃいけない。

渡辺

そこはすごくわかります。もちろん働くメンバーのモチベーションも上げたいし、株主の期待にも応えたいしとなると、まずは目先の数字を達成しましょう、となりがちなんですよね。でも数字を達成しようとするあまり、本質的じゃないことやるのは本末転倒なので、「何が本質なんだっけ?」というのは、その都度立ち止まってよく考えるようにはしています。

編集担当メモ:
リーダーは、簡単にメンバーの「目的なき一生懸命」を生み出してしまうこともある。

「世界を変える」の捉え方

――最後の2つは、仕事に対するマインドについての項目です。

渡辺

私は「Enjoy the Challenges(ワクワクしなければ、仕事じゃない)」ですね。つい先日も、この7年間スタンプで働いていて一番くらいの危機が訪れたんですけど(笑)。表現は悪いかもしれないですけど、その状況すらも楽しむ姿勢が大事ですね。課題や苦境も、自分たちやサービスに悪い点がなかったかを振り返る、いいきっかけになりますから。

奥井

事業の規模が大きいから、ちょっとした判断ミスが大きくなる。その繰り返しで耐性ができて強くなる、みたいなところもありますよね。

渡辺

それはあるかもしれないですね。私はゲームが好きなんですけど、仕事自体もRPG(ロールプレイングゲーム)感はありますよね。別に仕事で死んでも、「教会」に行けば生き返るし、みたいな(笑)。

奥井

どの能力を先に上げていこうかとか、この敵にはどうしようかみたいな(笑)。たしかにゲームっぽいですね。

渡辺

そうそう。最初LINEにジョインしたときには、前例がないから仕事を進めるためにはどうすればいいか分からないことがよくあって、とりあえずこの人に聞いてみよう、でこの人が分からなかったら別の人を教えてもらう。RPGでありますよね。村の入り口で人に聞いたら、「井戸の前に人がいるからその人に聞け」って言われるみたいな(笑)。

奥井

私は「Go Brave. No Fear. No Regrets(世界を変えるのは、大胆で勇気ある挑戦)」をあえて選びたいです。というのも、これが一番自分にとってできていないと思っている部分だからです。ここはちょっと尚誠さんと話し合いたかったんですが、やっぱり事業に対してコミットしている立場上、短期的な利益を取りに行きがちなところは、どうしても出てきちゃうんじゃないかなと思っていて。

渡辺

すごく分かります。私もこの1年半ぐらい、スタンプに対する危機感を強く持っていて。7年間、新しいプロダクトを出せてないっていう状況でいうと、スタンプに対する愛は誰よりも持っているんだけど、それと同じくらい危機感も持つようにしているし、その危機感から何か新しいものを生み出さなきゃいけないと思っています。

奥井

ゲーム事業の場合は市場がどんどん変わっていくので、自分たちのビジネスモデルとか、必要な人材像などを変えていかなきゃいけない​、というのが頻繁に起こるんですね。そのときに、自分たちが「今までやってきたこと」と「次にやること」が食い合っちゃうことがあるんです。それでも未来を見据えて、しゃがむ時期はあっても、今変えなきゃいけないことも出てきたりするので、その見極めや決断がすごく難しいなと思っている、今日この頃です(笑)。

渡辺

やっぱり、どこかで悪者にならなきゃならない部分はあるんだと思います。そこは私も難しいと感じています。

奥井

この「世界を変えるのは、大胆で勇気ある挑戦」という言葉を見ると、「世界」「大胆」「挑戦」って視座が高すぎて、自分たちとちょっと距離を感じるようなフレーズですよね。

ただ、それを実際の仕事に当てはめてみたときに、例えば、会議で議論が良くない方向に進んでいるとしたら、そこで勇気を出して自ら意見を言ってみる。それだけでも、たぶん「大胆で勇気ある挑戦」だと思いますし、そういうふうに自分ごと化して、高い視座と実際の仕事とのギャップを、自分なりに、でいいから埋めていくことが必要なんじゃないかなと思います。

私の役割でいうと、お金をかけて何かを生み出すだけじゃなくて、戦線を絞ったり、あるいは撤退したりっていうことも、すごく「大胆で勇気ある挑戦」だったりするんです。

渡辺

たしかに、「世界を変える」って強い言葉ですよね。

奥井

行動指針って、自分から遠いものと思ってしまえばそれまでだし、捉え方次第で大きく変わると思うから、何事においても一回、自分の事例に当てはめてみるっていうのは、LINE STYLEが定着する一つのポイントなのかなと思います。

編集担当メモ:
高い視座と実際の仕事とのギャップを、自分なりに埋めてみる。

もう1つのEnjoy the Challenges

――プライべートでもチャレンジしていることがあれば教えてください。

奥井

そういえば、尚誠さんは最近、リフレッシュ休暇(※入社日から5年ごとに10日間の休暇とリフレッシュ補助金5万円が付与される制度)をとってましたよね? 何をしてたんですか?

渡辺

母親がずっと「​ヨーロッパに行きたい」と言っていたので、ヨーロッパを10日間、一緒に巡りました。結構チャレンジでしたね。奥さんに了承をもらって、母親と二人だけで行ってきました。

奥井

えー! すごい、親孝行ですね。

ローマの「トレビの泉」前で(撮影:渡辺のお母さん)。

奥井

私はそれに比べて大したものではないんですが......。二つあって、一つは「メンタルヘルス」の領域の勉強をしています。最初は今の仕事に役立つかなと思って始めたんですけど、ゲームとは全然違う領域だし、新しいことを初心者マークつけて学ぶ感じが新鮮​​で、楽しくできていますね。もう一つは、結婚して3年になるんですけど、土日に「料理」を頑張っています(笑)。

渡辺

お、いいですね。

奥井

料理にすごい苦手意識があって、完成度とかじゃなくて、「作れた!」がゴールという低いハードルでやっています。今のところ、Uber Eatsの利用回数を減らすのが目標です(笑)。

旦那さんの誕生日に、開発3センターの大澤和宏からLINEギフトで贈られた高級肉を食卓に。

以上、「事業企画としてのLINE STYLE」について語ってもらいました。皆さんの仕事でも、応用できそうなエピソードはありましたでしょうか。

本編はここでおしまい、だったのですが、二人の会話は、LINE STYLEの話から、いつしかチームマネジメントの苦労話に。せっかくなので、そちらもご紹介しておきます。

意思決定者への期待値

渡辺

チームマネジメントで苦労していることってあります? 特に苦労はしてない?

奥井

苦労してますよ(笑)。自分が積み上げてきた領域は、細かいところまで見られるので、比較的マネジメントしやすいじゃないですか。でも、ゲーム事業は幅広いので自分に経験が無い領域も入ってきます。その経験が無い領域で、自分がどういう立ち位置に回るかが一番大変なポイントです。

意思決定者になると、周りの期待値がグーンと上がりますよね。今までは「すごくいいね」「こういうところがステキだね」と言われてきたものが、急に「そういうところが良くない」みたいな話になってくるものだと思っていて。それは立場によって、求められるものが違うからですよね。そこにどうアジャストしていくのかを常に考えています。

だから、それを体現している出澤さん(CEO)の言動に注目したり、世の中で活躍している方に直接会ったり、本を読んだりして、「自分の視野を広げること」にいかに時間を使うかに今は一番注力しています。

その上で足元の事業をちゃんとやらないといけないから、比重が難しいんですけど、自分に求められるものが以前とは違うと思っていて、時間の使い方を変えました。まだ途中なんですけどね。メンバーがこの記事を見たら、「いやいや」みたいな感じになるかもですが(笑)。

渡辺

たしかにインプットの幅をどう広げていくかは、意識してやらないといけませんね。私も、慎さん(CWO)語録を密かにつくって、自分の決断が間違ってなかったかとか、よく振り返りますね。

奥井

難しいですね。でも、本は大事ですよね。

渡辺

どんな本を読んでいるんですか。

奥井

今は「組織開発」とか「自己認知」に興味があって。最近だと「insight」っていう本が、すごく読みやすくてオススメです。「自分が見る自分」と「人から見られている自分」を理解して、その両方から自分の意識を高めましょう、みたいな話とか、内省しすぎると泥沼にはまっていくから、やり過ぎないようにしましょう、みたいな話で。それをもっとアカデミックに調査した内容が載っていて面白いと思ったし、自分ごとに置き換えて、ちゃんと自己認識を高めないとまずいよなって。尚誠さんはどんな本を?

渡辺

高嶋政宏の「変態紳士」。これはね、SMからグルメの話まで、すごい面白いのでグイグイ読ませるんですが、振り切っちゃっている姿がとてもエンターテインメントだな、って。

奥井

(笑)。それで言うと、普段の仕事の範囲とぜんぜん離れたものを見るのは大事だと思います。煮詰まりますよね。

渡辺

私はノンフィクションや小説を読んでないと、精神が停滞する感じがありますね。ノンフィクションだと、論語から、吉本隆明とか、カンタン・メイヤスーまで。小説だと、堀江敏幸と川上未映子と本谷有希子が大好きで。まあ、ぜんぜん「仕事に生かそう」とかは考えていないんですけどね(笑)。

早速、インプットの幅を広げようとしている二人。​

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斉藤 幹晴

PR室で社内広報を担当。2004年にライブドア(現LINE)入社。メディア事業部でスポーツ、映画などのニュースサイト、コンテンツ作りに携わる。現在は社内報の企画編集などに従事。趣味は音楽鑑賞(ジェイコブ・コリアー)、読書(「うしろめたさの人類学」)、自転車に乗ること。