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LINEの人事部門が初開催した「HR Meetup」...会社の急成長を支える人事に求められること

CLOSING THE DISTANCE」をコーポレートミッションに掲げ、広告、コミュニケーション・コンテンツ、Fintech、コマース、AIなど様々な事業を展開するLINEですが、今までそれらの事業で働く人々を支える人事の実情はあまり外部には公開していませんでした。

そこで先日、LINEの人事部門が初めての対外イベント「LINE HR Meetup vol.1」を開催しました。

今回のMeetupでは、人事担当3名のトークセッションを通して、会社の急成長を支える人事に求められることについてお話ししました。

トークセッションに登壇したのは、People Partner室の的射場智之と青田努、Employee Success室の土橋豪の3名。それぞれがチームを束ねる立場として、LINEの人事組織の体制や特徴、今後の展望などをテーマに話しました。

寺田

People Partner室で人材開発チームを担当している寺田です。LINEには「CLOSING THE DISTANCE」を実現するための価値基準として「WOW=NO.1」がありますが、登壇の皆さん、LINEに入社以来ご自身が感じたWOWを織り交ぜながら自己紹介をお願いします。

青田

People Partner室の青田です。LINEはそろそろ入社して2年経つぐらいで、入社後は採用・育成領域を中心に見てきました。僕が感じたWOWとしては、採用系のキャリアが長かったこともあり、LINEは「採用管理システムが内製」で、しかもかなり使いやすいという点に驚きましたね。

左から、People Partner室の青田、Employee Success室の土橋、People Partner室の的射場。

土橋

Employee Success室の人材支援チームの土橋です。カンパニー制の導入や今年から導入された新株式報酬制度の企画などを行ってきました。また、人事のシステム関係の運用なども僕のチームで担当しています。

僕は新卒で自動車会社に入ってLINEに転職してきたんですが、カルチャーの違いという部分では1番分かるかと思いますので、懇親会では是非いろいろ聞いてください。前職と比べてWOWなポイントは、新卒で入った自動車会社には10年ぐらいいましたが、役員と話す機会はほとんどありませんでした。LINEでは入社間もないタイミングで「ちょっと社長にLINEしておいて」と言われたときは「これ本当なのか」と驚きました(笑)。

その後、今となっては社長と普段からLINEでやりとりするようになっているんですけれども、何がすごいかというと、その中で意思決定するところですね。スピード感の部分は、非常にWOWなところだと感じています。

的射場

新卒で生命保険会社に入った後、2006年にヤフー株式会社に入って、そこで人事として13年ほど働いた中で、多岐にわたり色々なことをやってきました。LINEには今年5月にジョインして、HRビジネスパートナー(以下、BP)部門の立ち上げや機能強化の部分をやってきています。

僕がLINEに来て感じたWOWとしては、正直近い業界から転職してきたのであまり驚くことはないだろうと思っていたんですが、スピード感や柔軟性には驚くものがありました。特に柔軟性において、事業に貢献できることであればすごく柔軟に対応していくスタンスと、それを支えるような周辺システムはすごいと思いました。あとはオフィスがとにかく綺麗ですね(笑)。

LINEのHRはいまどんなフェーズ?

寺田

ご来場いただいた皆さんには事前に関心のあるテーマについて質問させていただいていましたが、そこからピックアップしたものについてお答えしていきたいと思います。まずは興味があるというお声を最もいただいていた「LINEのHRはいまどんなフェーズ?」について、青田さんからお願いします。今、どんなフェーズなんでしょうか?

青田

HRもまさに第二創業期だと思っています。コミュニケーションアプリだけではなく、「LINE◯◯」といった様々なサービスが特にここ1年間で増えているように、事業の展開のさらなる加速やカンパニー制に移行していく中で、人事のあり方も変わっていかなくてはいけない。そういった意味で、今までは作ってきた仕組みをアップデートしていかなければいけないという、人事にとっても第二創業期的な側面はあるんじゃないかと思っています。

土橋

事業の成長がすごく早くて、それに追随しているところが今のHRだと思っています。事業の成長についていくということがこんなに大変なのかということは、日々実感しています。ただその分、経営陣からの期待値も高いですし、カンパニー制の導入にあたっても、どういった形が会社にとって良いのかを考えるときに、人事として関わることができるのはすごく面白いと思っています。

あと、今年から新たな株式報酬制度としてストックオプションを導入しているんですが、ここにはすごくメッセージがあります。ストックオプションってベンチャーでよくやるもので、企業の価値が上がった分しか報酬として支払わないじゃないですか。さきほど第二創業期の話があったとおり、もう一度ベンチャーのような形で今の株価を上げて、企業価値を上げるということにすごく重きを置いて、制度を考えたという部分は意味深いと思っています。

LINEのHRの特徴

寺田

的射場さんは今、BPをやられている中で、前職と比べてLINEのHRならではの特徴みたいなことは何かあったりしますか?

的射場

前職でもBPの立ち上げのようなことをやってきたんですが、根本的な発信地が違うと感じています。前職のときは、まず全社のルールを作りましょうということころから、その中でいかに事業に合わせた最適解をつくっていくかという入り方が多かったです。

LINEの場合はスタート地点が違って、まずは事業ありきで各事業のコンディションや状況に合わせたものを考える。その中で全社共通にできるものがあればやっていこうという構造なので、僕らがそれに応じてやればやるほど、土橋さんのところが大変になる構造ですね(笑)。

カンパニーごとに事業のコンディションが全然違うので、それに合わせてBPはどうやっていくかを構築していっているフェーズです。

寺田

全体最適で物事を考えてやっていく方がいいのでは? と思う反面、遠回りかもしれないが、個別最適でやることで、意外と色々なアイデアが生まれて、それを統合して全体に最適化していく、そんなところが僕自身もLINEに入って驚いた点であり魅力でもあると思っています。

寺田

続いてLINEのHRの特徴でもう少し具体的な話が聞きたいと思うんですが、採用・育成のところで何か他社との違いはあったりしますか?

この日ファシリテーターを務めた、人材開発チーム マネージャーの寺田貴哉(左)。

青田

僕は小さくて30人、大きくて30万人の会社にいましたが、LINEは大企業とスタートアップのいいとこ取りしている感じがありますね。スタートアップ的なスピード感やフレキシビリティの高さだとか、さっき土橋さんが言っていた役員との距離の近さだとか。一方で大企業的な、リソースを潤沢に使うべきところに使えるという側面や、社会的な影響力がより広く発揮できるという側面がある。とはいえLINEも拡大基調なので、その中で大企業的な良くない部分というのはあまり出ないように、どんなに大きくなってもスピードとフレキシビリティのところは保ち続けたいですね。

寺田

僕もスピードや臨機応変に対応していくところは特徴だと思うんですが、一方で毎月100人ぐらい入社してくる会社の中で、労務管理や給料とかの部分ってどうしてるんでしょうか。

土橋

とにかく一生懸命やってますね(笑)。Payrollや労務といった仕事は、採用の場面であまり注目されることがないと思うんですが、LINEでは子会社の立ち上げとか新しい会社が年に数社できたりするので、そのフェーズで人事として何をすべきか考えることができるのは、中々ない機会で、そういう経験ができるのはすごく魅力的だと思っています。

青田

あと土橋さんのチームでは発令系も担当していますが、LINEは組織改正や人事異動、任用が毎月2回あるのがすごいですよね。LINEのフレキシビリティとかスピード感がわかりやすく表れている部分だなと。

土橋

組織を変えて人を動かすという、組織のフレキシビリティをすごく大事にしています。そこが会社としてすごく面白いですね。今は月2回の発令ですが、むしろ「毎日できるようにしたい」とも言われていて、どうしたらできるだろうと毎日必死で考えています(笑)。

組織のフレキシビリティのため、裏で頑張っている人たちが沢山いるんですが、そこをできるだけシステム化したりとか、良いところは残しながらも、全体最適には挑戦したいと思っています。その中で重要なのは、事業を伸ばすためにはどちらがいいのかという観点だと思っています。やっぱり事業部としては動かしたい人をそのとき動かせるというのが最適ですが、オペレーションの観点だと月2回など決まっている方が良いことが多いんです。なので、そこをどう、うまく擦り合わせていくのかを一生懸命考えています。

LINEのHRで活躍できる人

的射場

ここまでキーワードとして上がっている、柔軟性とスピード感はあると思いますね。その中でも「自分はこうなりたい」「こうするのが事業貢献できるんだ」といった意志は大事だと思います。それがないと日々の作業に振り回されてしまうので。そうならないようにある程度意志は持ちつつも、フレキシビリティを持って対応していくというのが大事だと思ってます。

青田

僕が思うことは2つあって、1つ目は「曖昧なものに対する耐性」ですね。もちろんテーマによっては白黒ちゃんとつけることは大事だと思うんですが、つけきれないケースもある。そういったことにいかに対応していくかというのは、とても難易度が高いですが、大事なことだと思います。

2つ目は正解のない世界なので「考え続ける」ということはすごく大事だと思っています。思考力というより「思考体力」という言う方が近いでしょうか。起きている事実やデータを元に自分なりに意味を見出し、考えを深めるということができて「これからのLINEにはこういったものが必要だよね」という自分なりの答えを導き出せる力はすごく必要なんじゃないかと。

土橋

僕もスピードとフレキシビリティはすごく大事だと思いますね。あともう1つは、とにかくタフさ。企画の仕事って最初は結構ふわふわしてて、色々な意見を言われたり、進め方で悩んだり、経営陣からの声など、本当に色々なことが起こるので、そういう意味ではタフさは非常に大事だと思います。ちなみにマインドであって、労働時間の観点でのタフさではないです(笑)。

寺田

土橋さんが話されたように色々と振り回されたりすることや大変なこともあると思うんですが、その中で皆さんが今の仕事を通してやりがいを感じるのはどんなときでしょうか。

LINEのHRで働くやりがい

土橋

やっぱり日々色んなことが起こるんですね。それがすごく面白いし、それを面白がれる人が向いていると思います。経営陣から「あれやりたい」「あれできないかな」と本当にピュアな声が来るので、それに対して「確かに......」と思ったりしながらも、何が正しいのか、何が会社のためになるのかを議論しながら進めていけるのはすごくやりがいがありますね。

大変さと成長という軸で考えたときに、僕は、人は自分が大変だと思っている状況じゃないと成長しないと思っています。でも大変だけど成長しない仕事は嫌じゃないですか。そういう意味では大変だけど、ものすごいスピードで成長できるのが、LINEの人事のやりがいや面白さなんじゃないかと思います。

青田

人事って世の中に対して直接的に価値提供できるわけではなくて、あくまで現場を通じての価値提供になるじゃないですか。その現場が何の価値を世の中に提供しているかというのは僕にとってすごく大事で、LINEではその価値がとても分かりやすく感じられて、実感しやすいというのが良いところだと思います。
多くのLINEが提供しているサービスがある中で、喜んでもらえる人やバリエーションが本当に多いので、自分たちの取り組みが巡り巡って世の中にどう価値化されているかが実感できる。この辺が個人的なやりがいですね。

あとは白地が大きいということ。これだけの規模の会社になってもまだ未整備なものがあり、「よく今までこの仕組みがなくてやってこれたな」「逆にスゴイな」と思うくらい(笑)。そこらへんをゼロから作ったり、一度作ったものをテコ入れしていったり、その余地が沢山あるというのは、作ることが好きな僕にとっては魅力的です。

的射場

僕はこれまでのキャリアを通して、新しい仕組みを作ってきたりとか、自分自身は事業を作れるタイプではないんですが、世の中に影響を及ぼすような事業に一丁噛みしてるのが楽しかったこともあって、LINEに入ったんですね。

今、そのLINEで、第二創業期として次の成長、次の世の中を変えるようなWOWを生み出そうとしているのに、何かしらの形で関与できているのが楽しかったりします。その中でも新しい仕組みということで、これまでLINEになかったHR BPの仕組みを作っていっている過程も楽しいですね。

あとは2~3週間前に社長の出澤さんとMTGをしていたとき、僕がちょっと教科書的な話をしたんですね。そのときに言われたのが「MBA的なものはいらないんです。そうじゃなくて新しい事業と人のマネジメントの仕組みをつくって欲しい」とすごいハイボールをいただきまして(笑)。その中の一つが、戦略人事やHR BPをどう立て付けていくか、そういった新しい仕組みづくりのところが、今の僕のミッションであり、やりがいだと思っています。

この日の総合ファシリテーターを務めた、HRビジネスパートナーチームの石上祐也。

LINEらしさって何?

寺田

ちなみにこれは想定になかった質問なんですが。仕事をする中で"LINEらしさ"という得体のしれないものを考えたり、求められる局面が多いと思うんですが、"LINEらしさ"について皆さんが思うのはどんなことですか?

土橋

直近で感じたのは、ESG(環境・社会・ガバナンス)の取り組みを議論している中ですね。その担当役員に、別の案件で関わっていたコンサルタントがESGの取り組みについても知見があるので関与してもらってはどうかという話をしました。。その時の返答は、ESGに関してもLINEは、LINEらしいESGをやりたいので、今のフェーズでは不要で、まずは自分たちでしっかり考えて自分たちらしいものをやりたいと言われて、この答えにLINEらしさが集約されていると思います。

青田

あんまり型にはめないというか、「人の才能を邪魔しない」というスタンスは全体にありそうな気がしています。例えばこの会場(カフェ)内にある畳のエリアでは、よくお昼寝している社員がいたり。人それぞれパフォーマンスの発揮の仕方は違いますし、そこに変な「べき論」を持ち出して人を縛ろうとしないという空気はあると思います。あくまでの個々の持ち味や才能を生かす、そのためにはオフィスはどうあるべきか、制度はどうあるべきかという考え方は、LINEらしさの一つなんじゃないかと思います。

寺田

LINEってこうゆうカフェやオフィスなど何かつくりたいと思ったときにも、外注ではなく社内に空間デザイナーがいたり、結構自前主義というか。外にあるものは知見として自分の中のベースにはおきつつ、その上で僕たちとして何をやるのかを、日常的に考えているところがありますよね。

LINEのHRが進化するために

寺田

ではここで、これまで色々と話してきたLINEのHRがさらに進化するためには何が必要か、皆さんの考えを聞かせていただけますでしょうか。

的射場

事業の成長にあわせて矢継ぎ早に色々な仕組みができ上がっているところがあって、良いものは沢山あるのに、それが社員含めてうまく伝わっていないところはまだまだあるなと。そこのストーリーづくりみたいな部分はちゃんとやらないといけないですね。LINEの人事として◯◯な価値観のもとで、◯◯なストーリーで社員の皆さんに活躍してもらっているんです、といった1本筋を通せると非常に成長していくんじゃないでしょうか。

一方で事業の個別最適と常に向き合ってはいるので、あまりガチガチではなく、でも皆がグッと腹に落ちるような、ある意味LINEらしいHRの仕組みみたいなものを作っていきたいですね。それができれば、会社としても個人としてもさらなる成長に繋げられるのではないかと思っています。

土橋

会社の急成長の裏側はやっぱり大変なんですよね。社員も毎月沢山入ってきて、今は裏で支えているメンバーがいて、わりとその人頼みなところがあると思っています。そのあたりをもう少し仕組み化していくというのも、一つの進化だと思っています。

青田

僕も今、土橋さんが言った「仕組み化」や「システム化」についてなんですが、全部が全部、やればいいとは思っていないです。先日、人事系のシニアクラスでMTGをした際に「人事はどこまで個別最適するのか」ということが論点として挙がったことがあって、そこで「ちゃんと個別対応、個別最適するためには、その工数を捻出するための仕組み化が同時に必要」という意見にすごく納得できたんですね。ちゃんと個別最適をするための、その根底にある仕組み化というのはLINEらしい考え方でいいと思いますね。「オーダーメイド対応するために、レディメイドで対応できることを増やしていく」という。

LINEのHRを一言で表すと

寺田

では最後の質問になります。ちょっと難しいというか、大喜利みたいなんですが(笑)。LINEのHRを一言で表すなら......いかがでしょうか。3人それぞれが思うHRについて聞いてみたいと思います。

的射場

これは僕の仕事のポリシーでもあるんですが「楽しい」という一言でしょうか。キャッキャッ言う楽しさだけじゃなく、仕事人としての楽しさとか、新しい事業に関われる楽しさとか、色々な楽しさがあると思うんですが、それを自分なりの価値観の中で楽しんでいける環境だと思います。なのでLINEのHRを一言で表すと「楽しい」でお願いします。

土橋

僕は「雑多」ですね。色んな人がいて、皆色んなことを考えて、色んな議論をして、ぶつかり合ったりもするけれど、その中で新しいものを生み出そうとしている。「多様性」だと綺麗すぎる気がするので、「雑多」でしょうか。ごちゃごちゃしながらも、その中で答えを導き出そうとしているところです。

青田

僕は昔外資系メガベンチャーにいて、一度離れてからまたメガベンチャーのLINEに入っているんですが、以前離れたときは、プレハブの増改築をすごいスピードでずっとやっているような感覚があったんですね。それが長期目線に立脚する人事の在り方と乖離がある気がして、自分はその会社でしか通用しないものを身につけてしまっている気がして、王道の人事を実践している企業に戻ったこともありました。

ただ、離れてみて思ったのは、あれは前の会社特有の人事スタイルというより、成長企業の人事とはそういうパワーを持っていなくてはいけないんじゃないかと、振り返って肯定できたんですね。なので一見プレハブの増改築に見えても、美しい感じに九龍城のようにできていけばいいなと思っているので、「九龍城」でいきたいと思います。あ、いや、もうちょっとスマートにしたいですけどね。ということで、まだまだ取り組まなければいけない課題は盛りだくさんなので、必要とされるものを僕らとこれから一緒につくりあげてくれる人と是非一緒に働けたらいいですね。

https://scdn.line-apps.com/stf/linecorp/ja/pr/OGPMeetup.jpg
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桃木 耕太

2013年にLINEに中途で入社、今は開発組織と採用組織でWebサイト/コンテンツやイベントの企画/制作などをしてます。