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WOW FRIDAY

在宅勤務にまつわるプロジェクトが10月のWOW FRIDAYで紹介されました

LINEでは、毎月最終金曜日に、「WOW FRIDAY」という社内イベントを開催しています。WOW FRIDAYは、LINEの中の「WOW=NO.1」なプロジェクトの事例や、その裏側、どのような情熱をもって取り組んだのかをLINERに共有する場です。

そんな社内限定イベントの中で、10月では今春のLINEの在宅勤務体制への移行にまつわる社内システムのプロジェクトついて3名より話してもらいました。(写真左上より時計回りに、MCを務める笠岡、LINE/LINE Fukuoka Enterprise ITセンター&LINE Growth Technology 開発センターの片野秀人、LINE Infra Protection2チームのチェ・ウォンテ、LINE Growth Technology 開発室 開発Cチームのベック・サンウ)

LINE全社員が利用できるVPN増設

ウォンテ

Infra Protection2チームのチェ・ウォンテです。まず私から、LINE社員みんなが在宅勤務でVPNを接続できるようにした話をご紹介します。

このプロジェクトにはLINE STYLE 2.0キーワードの「Stay a Step Ahead 完璧さより、まず踏み出す勇気」が合うと思っています。

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実のところ、今年の1月時点では、新型コロナウィルスの影響がどれほど広がるのかは予測し切れていませんでした。もし、LINEの日本拠点が在宅勤務になるだけであれば、グループ会社のVPNを使えば問題ない状況でしたが、海外拠点でも在宅勤務が進んだ際には、そのままでは社員全員が同時にVPNを接続することが難しい状態でした。

そこでいち早く日本のVPN環境について増設を進め、幸い本格的に在宅勤務に移行する前に全ての準備を整えることができました。それが、このLINE STYLE 2.0キーワードが合うと思った理由です。

実際に、VPNの利用者数は、平常時と比べ、緊急事態宣言が出ていた時期では約3倍以上、同時接続者数も約10倍増加していました。新しい勤務体系となった現時点でも、1日あたりのVPN利用者は3倍ほどいます。

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では、VPNを増設するための取り組みについて紹介します。

まず、より性能の高い機器への交換が必要でした。以前使っていたデバイスに対し、アップグレード後は同時接続できる人数が10倍になっています。さらに、IPアドレスも追加確保し、社内システムを問題なく利用できるよう、事前にACLなどを設定しました。

そして、万が一、在宅期間中にVPN障害が発生した場合にも、リモートで障害対応ができるように、通常のVPNとは別のインフラを Zero Trust環境で準備しました。他のチームの助けも借りながらこれらのプロジェクトを完了させることができました。本当にご協力いただきありがとうございました。

出社人数が把握できるOffice net Attendance

ベック

次に、Office Net Attendanceについてご紹介します。LINE Growth technology開発室 開発Cチームのベック・サンウです。

今回のプロジェクトに当てはまるLINE STYLE 2.0キーワードは「Stay a Step Ahead 完璧さより、まず踏み出す勇気」「Always Data-driven 感覚ではなく、データ=事実を信じる」です。

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Office Net Attendanceは、オフィス内のネットワークログから、オフィスに出社したLINE社員の人数が、オフィスごと、日付ごと、また雇用形態ごとに、一覧で見ることができるツールです。

今年3月ごろから、新型コロナウィルスの感染防止のため、社内では在宅勤務のほかにも様々な施策が検討されていました。Office Net Attendanceは、これらの施策を検討するための判断材料として使われています。

片野さんより「必ずオフィスへの出社状況が可視化できるツールが必要となるはずだ」と声がけがあり、開発をスタートしてから3日後の2月21日にファーストリリースしました。このスピード感はWOWだったと思っています。

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ただ開発期間が短かったので、精度に関しては非常に悩みました。まずは現状で取得できる社内データだけで表現する必要があり、ネットワークログの知識を全く持っていない状態から開発しはじめたのが苦労した点でした。

ファーストリリースでは、精度は7割ほどでしたが、それからあらゆるログを集めてアルゴリズムを組み、ようやく9割まで精度を上げることができました。

このOffice Net Attendanceは、現在、新しい働き方の制度の検討、また出社率などの人事分析に活用されているほか、社内で提供する福利厚生の朝食やランチの注文数予測にも活用されています。

最後に、一緒にプロジェクトを進めてくれたチームメンバー、またネットワークやセキュリティ担当のチームの皆さんにも、ご協力いただきました。ありがとうございました。

笠岡

それでは、最後に、LINERの皆さんから届いている質問にお答えいただきます!

――今回紹介された他にも、在宅勤務移行時に取り組んだプロジェクトがあれば教えてください。

片野

いろいろある中で3つ挙げると、まずITヘルプデスクのメンバーには物理的な対応を多くやっていただきました。

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ラップトップPCを使っている人が多い一方で、デザイナーなどデスクトップPCを使っている社員も多くいます。在宅勤務に移行するにあたり、デスクトップPCを自宅に配送する必要がありました。それが在宅勤務に移行する中で最初に出てきた課題でした。また、セキュリティの安全性確保についても、情報セキュリティチームと連携をとりながら進めました。

2つめは、在宅という環境でのオンライン会議への同時通訳の導入です。LINEでは海外メンバーと会議をする際に同時通訳を必要とする方も多いですよね。去年から検証してはいたのですが、今春から在宅勤務が急に始まり、通訳を必要とするミーティングも全てオンライン対応が求められたので、通訳チームの皆さんは本当に大変だったんじゃないかなと思っています。

最後の3つめは、入社オリエンテーションのオンライン化です。新入社員へのオリエンテーションを4月からオンラインで実施しています。新入社員の方々に、在宅勤務でスムーズに業務に入ってもらうための非常に重要なミッションでした。

笠岡

これらの中でも特に苦労した点はあったのでしょうか?

片野

ご存知のとおり、日々状況が刻々と変わっていったので、その中でもスピード感を持って判断し、仕組みを変えていかなきゃいけないという状況でした。

社員が仕事を進めるためには、PCやセキュリティ環境は不可欠で、すぐに対応しないと明日にでも業務が止まってしまうという状況の中で、絶対的な確信が持てなくとも、とにかく前に進まないといけない時期で本当に苦労しました。

笠岡

片野さん、ウォンテさん、ベックさん、ありがとうございました!



LINEらしいやり方、考え方である「LINESTYLE」を交えながら、10月のWOWのプロジェクトをご紹介しました。

来月は2020年、もっともWOWなプロジェクトを称する「Global WOW Project Awards」についてお届けする予定です。お楽しみに!

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松永 理沙

PR室で社内広報をしています。2019年よりLINEに入社。スピーチやコピーライティング、PRなどの企業のブランド活動に携わってきました。休日は漫画、ゲームばかりで、長男・夫とインドアに過ごしてます。旅行も好きで、関東と中部圏のロープウェイは制覇しました。ダムも詳しいです。