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「LINEインターン 2020」企画営業職 広告事業コースの4日間をレポート

LINEでは、技術・デザイン・企画・セールスの4職種(6コース)において2021年夏のインターンシップの参加者募集を4月14日に開始しました。その中の一つ、「セールス職 広告事業コース」は、LINEのマーケティングソリューションを用いて、LINEの実際のクライアント企業が抱えている課題を解決するプランをチームで考える、5日間のイベント型のプログラムです。LINEのセールス担当社員が日々行っているクライアントの「課題発見」から「課題解決の方法」まで、企画・提案の業務のリアリティを参加者に経験していただきます。

この記事では、前回開催の類似コース*の様子を時系列に沿ってレポートします。2021年夏のインターンシップへの応募を検討している方やLINEのセールスの仕事に興味がある方など、ぜひご参考ください。

*前回は、「企画営業職 広告事業コース」の名称で告知・開催しました。

*告知時点では2020年8月18日〜8月21日(4日間)の実施予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響等により2021年1月14日〜1月17日(4日間)で実施しました。

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株式会社ZOZO様から提供いただいたオリジナル背景

DAY1:インプットとヒアリング準備

初日は、セールスという仕事の特徴やLINEの広告プロダクトの特徴、プロダクトが提供する価値などについてインプットを行いました。冒頭では、2016年に新卒で入社した木村より、LINEという会社についてやセールス組織のミッション、今回のインターンで感じて欲しいことなどをお話ししました。

木村

"まず、私たちマーケティングソリューションカンパニーとしてのミッションは、「人と企業」「人とブランド」「プロダクト、サービスの距離」を縮めることです。

今回、株式会社ZOZO様のご協力のもと、実際にLINEのマーケティングソリューションを用いて、ZOZOTOWNECの売上拡大に向けた施策について提案する機会を用意しました。学生のうちに、実際のクライアント様へのご提案をできる機会は、ほとんどないと思いますので、広告・法人セールスとはどういうものかを体感してもらえればと思います。

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その上で、LINEのセールス職が普段どんなことをしているのか、LINEという会社や働く人の雰囲気やマインド、実際に提案することの難しさや魅力などを少しでも感じて、持ち帰っていただければと思っています。

また、LINEのセールス職の特徴として、様々な業種業態の広告主の皆様に支えられているだけでなく、ソリューションの幅も広いため、マーケティング提案にとどまらず「業界全体の課題」や「企業様全体の課題」にもフォーカスすることができます。その面白さについても、少しでも感じてもらえたら嬉しいです。"

続けて法人セールスの業務や、LINE公式アカウントLINEで応募LINE広告など、LINEの広告ソリューションについて、インプットの時間を設けました。そのなかで、それぞれのソリューションの特徴や強みなどについて、実際の導入事例を交えながら紹介しました。

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参加者たちはインプットされた内容を踏まえ、それぞれメンターの社員のサポートのもと、翌日に控えたクライアント様へのヒアリングの準備に臨みます。実際にヒアリングして、どんな課題を持っているのか?何を解決するべきか?について、IR情報からユーザー属性の分析や、ZOZOTOWNのサービス分析、競合サービスとの比較、ファッションEC業界の動向等様々な情報を整理し、仮説を立てて準備しました。

社員も日々、クライアントに向き合う中で、LINEのソリューションをただ提案すればいいわけではなく、クライアントの課題を解決するためにどのようなポイントに注力すべきか、何をどう組み合わせて解決すべきかに日々苦悩しています。その難しさもリアルに感じていただけた場になりました。

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各チームがオンラインでミーティングしている間は常時複数の社員がチームのミーティングに参加して質問に答えたり、企画する上での構成の作り方やLINEの広告ソリューションの利用イメージ、クライアントへのヒアリング方法のコツなど適宜アドバイスを送りました。

DAY2&DAY3:ヒアリング&提案準備

2日目、3日目は株式会社ZOZOの担当小俣様へヒアリング。ZOZOTOWNの課題を見つけるべく、様々な角度からのヒアリングをチームごとに行いました。

2日目の初回ヒアリングは、ZOZOTOWNのコンディションを確認しつつ、事前に立てた仮説に対するすり合わせや、小俣様のご意見を伺い、ターゲットユーザーや提案内容の方向性を詰めていく時間となりました。

■2日目ヒアリングの質疑例

Q.コロナ禍による影響をZOZOTOWNは受けたか?

A.ファッション業界としては、外出自粛や営業時間短縮の影響等を直接的に受けたが、並行してデジタルシフトが加速したこともありZOZOTOWNでは初めてご利用いただく新規ユーザーも増えた。

Q.ZOZOTOWNの将来的なユーザー体験の理想像はなにか?

A.PCやスマートフォンをつかってZOZOTOWNで買い物をするわけだが、そういったツールは「合理的・利便的」なもの。ファッションは違って本来楽しむもので「感情的」な活動。今絶対いらないけどすごく着たい、そういう感情的な体験も含めてZOZOTOWNで提供したいと考えている。他のECは消費財も一緒に売っていたりするので、「楽しい」というよりは比較的現実的な買い物になるが、ZOZOTOWNはファッションに特化しており、エモーショナルな体験を提供していきたいと思っている。お金だけでなく、合理的なものでもなく、ユーザーと心でつながる体験を提供したい。

Q.新規購入者数向上施策を実施したい背景は?

A.今後、企業としてさらに成長していこうとする中で、しっかりと売り上げを増やしていくためには、いま利用してくれているユーザーだけだと難しい。より多くの人にZOZOTOWNを好きになってもらう必要があるので、常に新規ユーザーの獲得は視野にいれている。

Q.施策を実施する上で意識していることは?

A.サイズを気にせずファッションを楽しむ世界観の実現を常に考えており、施策もその実現に寄与するものをとりいれて行っている。例えば、ZOZOSUITZOZOMATはその一環で提供をした。

3日目に実施した2度目のヒアリングは、前日のヒアリングを受け、持ち帰った情報を元に設定したターゲット層や施策の素案を小俣様にぶつけ、フィードバックをいただき、検討内容をさらにブラッシュアップしていく場となりました。

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■3日目ヒアリングの質疑例

Q.LINEギフトを活用したZOZOTOWNのギフト需要を伸ばす施策はどうか?

A.検討したこともあるし、すごくいいと思う。ZOZOTOWNはギフト需要が直買いに比べると低いので、ギフト需要での価値を見出したい。また単純に広告を配信するよりも信頼している友達からもらえることで、利用に対する心理的ハードルが下がるというメリットもある。人を介したバイラルな動きができると、サービスに対してポジティブなユーザーへ、リーチできるのではないかと思う。

Q.そもそも商品数が多く比較検討が大変という課題があると考えたがどうか?

A.その課題は正しい。購入につなげていく上で、この課題感をどう解決するかは重要。

Q.日本の中で特に注力している地域はあるか?

A.やや都市圏によっているが、今はコロナ禍でサービス利用が進んでいるのは地方。そのため、昨今は地方向けにも視野に入れ始めている。

Q. LINE公式アカウントの友だちになっているユーザーで「購買」に到達していないユーザーはいるか?

A. 集客をLINEプロモーションスタンプで行ったりもするので、スタンプ欲しさのユーザーは購買には至ってない可能性がある。ただ、ブロックはされていない傾向にあるので、興味は持ってくれていると考えている。あとは、ZOZOTOWNを購買目的で使っていないユーザーも結構いると思っている。リアルな買い物前のカタログ的な使い方で、店舗で実物をみてから実際に購入するというユーザーもいる。

Q. 購買に至っていない友だちへの対策は行っているか?

A. まず、どういうステータスのユーザーが収益をあげているかについて、分析を行なっている。ZOZO ID LINEアカウントの連携を行っているユーザーは、個別のコミュニケーションが可能なため、収益が上がる傾向にあり、過去の閲覧履歴などからアプローチが出来ている。そのため、まずは友だちを増やすより、ZOZO ID LINEアカウントの連携を増やしていくような施策を検討している。

素案を小俣様に当てることで、それぞれ自分たちだけで検討している際には気付けなかった視点からの意見をいただけて、改善ポイントを明確にできたようでした。

ヒアリング終了後は、明日の最終プレゼンに向け、メンター社員を交えて、最後の詰めをプレゼンギリギリまで行っていました。

DAY4:クライアントへの提案

最終日は、ヒアリングを元に設定した課題とそれに対してLINEならではの打ち手を、各参加者が創意工夫を凝らし、ZOZOTOWNの売上拡大を目指した施策について、各チームがプレゼンテーションを行いました。

会場には、審査委員として株式会社ZOZO様から山﨑執行役員や担当の小俣様、LINEからは広告ビジネス領域の担当役員池端をはじめ、担当セールスなどが参加し、各発表に対して、質疑応答やフィードバックを行いました。

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すべてのプレゼンテーションが終わると審査員で議論を行い、株式会社ZOZOのご担当者様より優勝者を発表しました。

選ばれたのは、自身と近い学生層にターゲットを設定し、購入のきっかけ作りを創出する提案をしたCチームでした。3つの施策提案の中でも、特に一定数以上の友人などと一緒に購入すると割引が適用されるという「フレンズ割引」などは、自身と近しいターゲットだからこそわかる衣服の消費行動の特徴を捉えた施策提案となりました。様々な施策をこれまでも実施してきた中で、「ZOZOがチャレンジする意義や、LINEと一緒に実施する意義が理解しやすく、また、ユーザーに面白いと思っていただけるかどうかという観点でも、一番よかった」と評価されました。

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優勝したCチームのプレゼンの様子


最後に

LINEのセールス職インターンは例年、実際のクライアント様にご協力いただき、普段営業が行っている業務をそのまま体験いただく実践的な中身になっています。クライアントに課題ヒアリングから提案まで行うことで、業務理解だけでなくクライアント様へのヒアリングや施策考案の難しさをリアルに感じることができます。

2021年のインターンもまた別のテーマ・クライアント様への企画提案の機会を準備中です。ぜひエントリーしていただき、LINEのセールスの仕事を体感してください。

今年の募集はこちら:セールス職 広告事業コース

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桃木 耕太

2013年にLINEに中途で入社、今は開発組織と採用組織でWebサイト/コンテンツやイベントの企画/制作などをしてます。