クライアントと同じ目線で、ともに挑戦する。LINEの広告事業本部の表彰者は?
LINE
マーケティングソリューションカンパニーでは、LINEのコア事業の一つでもある広告を中心とした法人向けのビジネスを展開しています。今回ご紹介するのは、LINE公式アカウントやLINE広告、LINEで応募などのマーケティングソリューションを通じてあらゆる企業のマーケティング支援を行っている広告事業本部。
今回の記事では、2021年1月に行われた、社内表彰「AD
BUSINESS
AWARD
2020」の受賞者をご紹介します。広告事業本部に所属する約250名から選ばれた8名に、ご自身の考え方や今後のビジョンについて話を聞きました。
参考:第1回目 「AD BUSINESS AWARD 2020」表彰者インタビュー
2020年広告事業本部のNO.1社員は?約250名から選ばれた4名にインタビュー
受賞者紹介
桑原 佑介 / Best Sales賞
- 第1セールス事業部
クライアントソリューション第1チーム。
広告事業の企画営業として飲料&食品業界のクライアントを担当し、LINEのマーケティングソリューションを用いた施策提案から実施までのサポートを手掛ける。
山下 範之 / Best Planner賞
- Data
Business
Planning室
Partnership
&
Solutionsチーム。
LINEの広告事業におけるデータビジネスの企画を担当。特にLINE内外のデータを活用したビジネスの事業企画、戦略立案を担い、データ活用プロジェクトを推進。外部パートナーとのアライアンスに従事。
和田 典子 / Best Project賞
- プラットフォーム事業開発室
ビジネスコンサルティングチーム。
2017年新卒入社。LINEを活用した新たな収益モデル作りや企業のDX・業務変革を推進するため、パートナーアライアンスや業界ごとのプロジェクト運営を担当。2020年6月にLINEとAWSを活用して企業のDX実現を支援する「LINE DX Program with AWS」のリリース・プログラム運用を担当。
特別賞 / 新規クライアント開拓プロジェクト
新規クライアントに広告ソリューションを提供するプロジェクトに与えられる賞。今回受賞したプロジェクトでは、広告審査ルールの整理から、クライアントを支えるための積極的なソリューション提案まで、チーム一丸となって遂行した。
「仕事」への考え方
桑原
私は「Keep in Sync, Aiming for the Same Goal 同じゴールを目指し、同期し続ける」です。どれだけ味方を増やせるか。これが、営業の仕事をする中で最も大切にしていることです。
LINEのサービスは非常に多岐に渡り、クライアントの課題は日々多様化しています。その状況下での営業の存在価値は、「一緒に目指せるゴールを探し出して提示し、放っておいたら生まれなかったビジネスを推進すること」です。
まずは、社内のメンバーを巻き込んで味方にしていくことが大事です。それでこそ、クライアントに貢献できるホットな提案ができ、クライアントやパートナー企業も味方にして、一緒に同じゴールに向かって伴走することができます。
ーー味方づくりで心がけていることはなんでしょうか?
桑原
相手目線で常に考えることです。利害関係が様々あるので、社内外関わらず、まずは相手の目線で利害を考えるようにしなければならないと意識しています。相手の目線に立った結果、丁寧なコミュニケーションや、マニュアルやゴリ押しじゃないオーダーメイドな対応ができ、双方にとってのメリットも見出すことができます。
クライアントの皆さま、パートナーの皆さま、社内のメンバー、本当に尊敬出来る方々ばかりで圧倒される日々ですが、スーパーマンではない自分だからこそ、周りに味方を増やして力を借りながら、LINEがクライアントやユーザーに、大きな価値を提供していきたいと考えています。
山下
私は「Users Rule 全ての原点は、ユーザーニーズ」を選びました。
「企業は社会の公器である」と言われています。つまり、世の中にある課題を解決し、社会貢献することが、企業の役割だと思っています。
データ活用は、昨今で声高に叫ばれていますが、データはあくまでも手段です。目的化してしまっては、社会やユーザーのニーズを満たせません。確かに、私自身も面白さ優先で動きたくなるときもありますが、最も重要であるユーザーニーズをどう満たすことができるか、またどのように問題設定をするのかを常に考えています。
その中で、私が意識しているのは「LINEじゃないとできないこと」。LINE以外でもできることを無理にやる必要はないと思っています。
例えば、商圏分析は世の中にある他のデータでも十分に活用されています。商圏分析のように、100できていたことを101にするよりも、0を1にする方が、ユーザーが投資する価値があるかなと思っています。
まだまだ、LINEではデータを活用しきれておらず、売上や業績への貢献をなかなか可視化しづらいところもあるので、今後は今までフワッとしていた価値を明確にしていきたいです。
和田
私は、「1% Problem-finding, 99% Solution-making 「できない」から「できる」をつくる」を選びました。今回のプロジェクトでは、前例がないことも多く、ゴールに向けて既存では「できない」ことをどのように「できる」ようにするか、試行錯誤しながら新しいチャレンジをし続けていました。
今回私が担当したのは、企業におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)実現支援の加速を目的とし、アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社(以下、AWS)とAWSのパートナー企業への支援を行うという新しいプログラムを開発するプロジェクトでした。
しかしながら、既存のプログラムとの整合性もあり、既存のルール上で「できる」ことと「できない」ことが明確に分かれていたんです。でも、既存のルールには、ルールを作った時の理由が必ずあるので、「本当に理想が実現できないものなのか?できないことは正しいのか?」を常に問い続けていました。
ーー新しいルールを作っていけばいい、と。まさしく0を1に変えるような挑戦ですね。
和田
実際には、全くできないことがあったというよりも、難易度50%の課題が膨大にあった状況でした。半分はできるけど、100%実現できないものが各所にあるイメージです。例えば、ロゴのレギュレーションなどですね。さらに、このプロジェクトは、4月中旬からスタートして6月にはローンチすることが決まっていました。かなり短い期間で、今あるものをうまく使って、新しいものにどう適用させていけるのか。どれくらい50%から底上げできるかのチャレンジでした。
ーー続いて、新規クライアント開拓プロジェクト賞の方々にお伺いします。どのLINE STYLE 2.0キーワードが一番マッチしていると思いますか。
成田
私は、「Enjoy the Challenge ワクワクしなければ仕事じゃない」です。改めて口にすると恥ずかしいですが、私は常に、今の仕事を大きなロマンを感じながら取り組めているかを意識し続けるようにしています。もちろん、仕事の全てが派手で分かり易い成果になるものばかりではありませんが、何か最低1つはエキサイティングな目標を掲げた仕事をし続ける自分でありたいです。
「人は思い描けた夢しか実現できない」とよく聞きますが、本当にそうだと思います。他の社員から「最近どんな仕事してるの?」と聞かれた時に、「ちょうど今、〇〇を仕込んでまして・・!」と常に胸を張って答え続けられるかどうかがバロメーターです(笑)。
今回賞をいただいたプロジェクトでも、クライアントの業界的にも、LINEプラットフォームで初めて販促するということもあり、未知の領域へのチャレンジとして取り組めた自負があります。
白椿
私は、「Keep in Sync, Aiming for the Same Goal 同じゴールを目指し、同期し続ける」を選びました。今回受賞したプロジェクトは、関係者が非常に多く、「営業」、「プロダクト企画+営業」、「審査部+営業」など、LINE社内でも複数のチームで常に連携を取っていました。
案件の難易度も高い上に、スピード感を求められることも多かったのですが、新たな与件が発生するたびに、各チームで連携し、滞りなく進めたことが、案件の最大化に繋げられました。
さらに、単なる進捗共有だけではなく、チーム内で称えあったり次の目標も共有し合うなど、モチベーションも同期し続けた点が本プロジェクトの成功要因だと思います。
泉
私は、「Stay a Step Ahead 完璧さより、まず踏み出す勇気」です。過去に事例のない新しいことを始めるにあたり、語弊を恐れずに言うと「まずはやってみること」が非常に大切なファクトだと思っています。もちろん事前にリスクヘッジしておくこともありますが、その一歩をまずは踏み出せるかどうかが重要です。
ーー泉さんは、営業担当として直接クライアントと向き合っていましたよね。他のプロジェクトメンバーの方から見ても、やはりそういったイメージはありますか。
田縁
確かに、泉さんは、クライアントから声を引っ張り上げて、チャレンジングなことを始めている印象があります。今回も、泉さんが拾ってきた声から検討が進んだ施策も多くありました。
黒岩
そうですね。泉さんがまず相談をくれたので動きやすかったです。かなり難易度が高いプロジェクトだったので、どう着地させるかを色々相談させてもらいました。
泉
僕は営業として要件は拾ってこれるけど、本当に今回は前例がないものを拾ってきたので、どう着地させるか、黒岩さんたちは本当に大変だったと思います(笑)。改めて、いろいろ連携させてもらってこのチームメンバーに感謝しています。
自分らしいスタイル
ーー普段から、どのようなアクションをとるようにしていますか。ご自身らしいスタイルや軸をお聞かせください。
桑原
LINEの法人向けサービスの媒体資料にもあるように、LINEのマーケティングソリューションは非常に多岐に渡ります。そして、それぞれのプロダクトにプランニング担当が存在しています。
LINE STYLE 2.0の話とも繋がりますが、あらゆる社内メンバーを巻き込んで味方にしようとアクションを重ねてきました。
例えば、LINE公式アカウントの場合、いろんな使い方ができるので、どう活用すればいいのか悩まれる方も多くいます。前年はコロナ禍ということもあり、新しい活用方法を提案する機会が多くありました。
そこで、ブランディング・キャンペーン送客・EC・CRMなどなど、それぞれの目的やゴールをお伺いして、社内のプランニング担当と連携しながら最適な活用方法をご提案するようにしています。
直近のケースですと、クライアントが社内でのアカウントの認知の低さや使い方が浸透していないことに悩んでいましたので、自主提案をおこない、最後にはクライアント主催で大規模な社内勉強会を開催いただきました。
また、LINEで新しい挑戦がしたいというクライアントの想いを受けて、アカウントと外部レシピアプリを連携させた新規広告提案をおこない、一緒にチャレンジさせていただいたケースもありました。
ブランディング・キャンペーン送客・EC・CRMなどの目的を整理して、クライアントの各部署に活用いただけるよう、味方をどうやったら多くできるのかを考えながら、ご提案させていただいています。
ーーLINEだけでなく、クライアントの社内でも仲間を増やしていくところに、桑原さんらしさを感じます。
桑原
前職で広告業界にいたこともあり、広告業界の歴史を作ってきた飲料・食品業界の方々と一緒に幅広く沢山の仕事ができていることが嬉しくて。クライアントのことが好きなんです。クライアントやパートナー、また社内の沢山のメンバーに支えられて今回の受賞があったと感じています。あらためて感謝です。
山下
私は、 LINE STYLE 2.0にもある「1% Problem-finding, 99% Solution-making 「できない」から「できる」をつくる」 ことに向けて、諦めずに考え、行動し続けたこと、周りを巻き込んだことだと思います。
データ活用は、プライバシーの観点からみても非常にセンシティブな領域です。プロジェクトの推進をする中で、やはり実現「できない」ことなのではないか、というシーンが何度かありました。
最初は売上にも繋がるかもわからない状況で、周囲からも「やめた方がいいんじゃないか」と何度か言われることもあったほどでした。でも、自分自身としては、ユーザーとのタッチポイントの強いLINEというメディアだからこそ、社会に貢献できるデータ活用しなければというモチベーションがあったので、諦めずに「できる」に変えることを粘り続けました。
ーーLINEという規模の大きいプラットフォームだからこそ、データをどう活かせるのか、そのさじ加減の難しさを感じます。
山下
データの扱いの難しさから、推進力や障害を乗り越える力は非常に求められました。でも、データは実際にやってみないとわからないことも多く、むしろやってみてわかることに注力する方が良いデータ活用につながります。そうした考えを持っているので、一度心が折れても、立ち上がり続けることができました(笑)。
データは、みんなを動かしていく、いわば「できない」ことを「できる」ことに変えるための武器になると考えています。データを武器として使い、プロフェッショナルの仲間とゴールイメージの認識をあわせ、一人では困難な問題を解決するための知見を持ち寄れたことが、今回の評価につながったのだと思います。
ーー続いて、和田さんについて、聞かせてください。
和田
私は「アウトプットすることにこだわった」ことだと思います。前に述べた通り、私が担当したプロジェクトでは前例がないことが多く、議論では意見が発散し明確なアウトプットがしにくい場面が多くありました。
発散しただけで終わらせてしまっては何も進まないので、発散した議論から生まれたアイディアをまずはチームにアウトプットする等、常にアウトプットをし続けることを意識しました。
ーー常に、プロジェクトが前に進んでいる状態を作っていたのですね。
和田
そうですね。特に、走り出しのプロジェクトだったので、正解を皆で作り上げていく必要がありました。プロジェクトを進めるためには、私自身も開発に関する知識をつける必要があり、ボットの作成や開発ガイドラインの講師としての説明を繰り返し実践しました。
こうして、各所との調整をしながらも、切れ間なく常に新しい挑戦ができているという環境を目指していた姿勢がプロジェクトの成功につながったのだと思います。
その甲斐もあり、メディア露出も多くさせていただきました。プレスリリースのほか、開催したイベントではAWSさんにもご登壇いただき、業界界隈も盛り上げることができました。
LINE、AWSを活用して企業のDX実現を支援する「LINE DX Program with AWS」の提供を開始(2020.06.29)
LINEとAWSが強力タッグ 技術提供からマーケ支援まで丸ごとサポートする「DX駆け込み寺」の全貌(2020.12.10)
AWSが支えるCOVID-19との闘い 番外編──AWSとLINEが推進する3つのDX支援~企業のDX、自治体のスマートシティ、医療ICTの社会実装~(2020.12.10)
ーー続いて、プロジェクト賞の田縁さんや黒岩さんはいかがでしょうか。どんなアクションが今回の受賞につながったのでしょうか。
田縁
常にゴールを意識し続けること、そしてそれをチーム全員で同じ目線を持ったことが大きかったです。
クライアントにLINEのソリューションを最大限使っていただくために、超えなければいけないハードルはどこなのか。そのために今の場所はどれだけ離れていて、何をすれば良いのか。先の目指すべきところと歩むべき道順を、常に関係者と指差し確認しながら、進行していました。
例えば、広告のレギュレーションではクロス表を使って細かく整理したり、コミュニケーションプランも一覧表で進行したりと、新規開拓だったこともあり、どこに穴があるかわからないという意識を持っていました。
ーープロジェクトに関わっているメンバー全員が一丸となって、本当に慎重に進めていたことが伝わってきます。
田縁
これまで担当した中で最もケアすることが多かったプロジェクトでしたね。社外にコミュニケーションするときには、どのタイミングで、誰に、どう伝えるのか、というレベルまで全員で必ず認識を合わせていました。皆で石橋を叩きながら、でも目線は高く。ディティールへのこだわりと、チーム全員での同じ目線が、大きな結果に繋がったのだと思います。
黒岩
私は、ユーザーの質担保の追究を行ったことです。広告内容によっては、特に好き嫌いが分かれる場合もあるので、興味のあるユーザーにのみ届けることを意識していました。そのため、ユーザーが広告を非表示にする率がいつもより高い傾向にないか逐一確認をするなど、かなり注意深く進めていました。あまりにも非表示率が高い場合には、広告を中断するという万が一の手段を考えていたほどです。
結果的には、ユーザーの広告の非表示率も通常より低く、広告主のクライアントからも効率の良さをフィードバックしていただきました。
ーー広告が届くべき人にのみ届く、というのは難しいことだと思います。広告プランニングする中で、こだわりはありますか?
黒岩
フラットに見る、というのは特に意識していますね。2019年以前は、3年ほど営業をしていたので、売上のことが重要であることは理解しつつも、LINEの広告としてのイメージや責任を考えながらプランニングするようにしています。
ーーメンバーそれぞれに得意分野があり、それが生きたプロジェクトだったように感じました。自分ならではの仕事の進め方はありますか。
成田
販促領域の役割を担っていたんですが、この領域は周りの巻き込み方が特殊なので、自身の経験が生きたと思っています。
以前はコンビニ業界とのアライアンス業務をしていたのですが、今回のプロジェクトでも、その経験を活かしてコンビニ企業の方との共同企画を実施することができました。
クライアントだけでなく、コンビニという小売企業も巻き込んで盛り上げられたことが、販促では成功への重要な点でした。どうやったら小売企業が一緒にキャンペーンに賛同しやすいか、調整や動き方も含めて考えられたことが、キャンペーン施策が成功につながったのかなと思っています。
白椿
私の場合は、複数のプロジェクトや案件の進行に慣れていた経験が今回活かせたと思います。
前職は、広告代理店にいたので、数十クライアント持つことが普通で、複数案件を同時進行させることが身についていたんです。今回も10個ほど異なる内容での案件が同時進行していて、膨大にやることがあった中でも、問題なく進行することができました。もちろん、プロジェクトメンバーとの連携のおかげがあってこそです。
泉
ーー最後に、今後のチャレンジについて教えてください。
桑原
今やヒット曲の歌詞にも登場してくるLINE。インフラとなっているサービスだからこそ成し得る広告・マーケティング施策があり、今後も沢山の成長が控えています。その成長を楽しみながら、既存の枠組みに捉われない広告・マーケティング施策の実現にチャレンジしたいです。
山下
一人ではできることは限られている、ということは社内だけの話ではありません。LINEだけでは困難な課題を社外との連携、ビジネスアライアンスにより、解決できるようにしていきたいです。その中心となるのはユーザーであり、データです。そのビジネスアライアンスを仕組み化し、データ活用とその課題解決のエコシステムを作っていきたいです。
和田
私は、新卒入社時の面接から「LINEで世の中の不(不満・不便・不安)」をなくしたいと思い続けています。その軸は変わらず、これからも世の中に対して価値を提供していきたいと思っています。また、個人的な目標としてはデジタルに疎い両親も自然と使ってもらえるようなサービスの創造を目指したいと思っています。
泉
まだまだ本プロジェクトの調整・拡大の余地はあって、これは終わりではなく、始まりだと思っています。LINEは、あらゆる解決方法があります。クライアントの課題をLINEを使って一緒に解決できるのを、日々楽しく感じています。
いちユーザーとして「あったらいいな」を「当たり前」にしていくために、クライアントとパートナーと目線を合わせて取り組んでいきたいです。
ーーありがとうございました。
もしよければ、下記の第1回目 「AD BUSINESS AWARD 2020」表彰者インタビューも併せてご覧ください。