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Our Stories

マンガの面白さを広める!スマホで読む、電子コミックの仕掛け人

LINEグループで働く人やオフィスにフォーカスし、それぞれの"Story"を伝える「Our Stories」。今回は、LINEマンガを担当する小室稔樹さんのStoryをご紹介します。

元記事はこちら(英語)

https://linecorp.com/ja/pr/news/global/2021/88

LINEマンガで、Content Production室長を務める小室稔樹さんは、もともと音楽業界の出身者。当時は、CDの売上が不振であったり、音楽配信サービスが登場したりと、業界が大きな変革期にありました。「他の国と比べ、CDがよく売れていた日本の音楽市場も、時代の変化には逆らえなかった」と小室さんは語ります。CDが売れなくなって業界全体が低迷しましたが、ストリーミングの登場によって、ようやく音楽業界が復活します。

そんな小室さんがマンガ業界に移ったのは、今から7年前のこと。次に変化の波がやってくるメディアはマンガだと確信し、音楽と同じようにデジタル化が進むだろうと思った小室さんは、「10代の読者は自分たちでマンガを探しはせず、SNSで話題になった作品だけを読むようになるはず。ただ、スマホで読みやすい電子コミックであれば、紙の本よりも読者層が広がり、何より作家さんにとってのメリットが増えます」と語ります。

幼少期に出会ったマンガ

多くの子供たちがそうであったように、大のマンガ好きとして育った小室さん。紙に映える黒インクの美しさや、絵と文字が一体となって読み手を引き込むマンガならではの世界観に夢中になりました。

初めて読んだマンガは小学校の夏休み中に家で見つけた手塚治虫さんの『ブラックジャック』。ハードボイルドな外科医の過酷な生き様を描く作品で、決して子どもにとって読みやすい内容ではありません。それでも「ストーリーに引き込まれやすく、心に響く作品で、主人公の考え方や生き様に共感できました」と懐かしそうに語ります。

中高生時代には、友人と一緒に畳の上で夢中になってマンガを読んだりしたそうです。

こうして育った小室さんにとって、マンガ業界への転身は自然な流れでした。日本の電子コミックの草分け的な立ち位置の会社に入り、その企業で編集長を務めます。しかし、初期の電子コミックはなかなか受け入れられず、デジタル化の黎明期を迎えた音楽業界と同じような難しさがあったと言います。そんな中、転機となったのがスマホの普及でした。紙派が多いとされる日本でも、人々の生活にスマホが浸透するにつれて電子コミックの人気が高まり、2019年にはついに、電子コミックの売上が紙のコミックの売上を超して、今日までその成長が続いています。

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電子コミックからのヒットを目指して

2013年に開始した「LINEマンガ」は、スマートフォンやタブレットで気軽にマンガ作品が楽しめる電子コミックサービスです。出版社作品からここでしか読めないオリジナル作品まで、豊富なラインナップを取り揃えています。グローバルで圧倒的なシェアを誇る電子コミックプラットフォームの連合体"WEBTOON worldwide service"の一員でもあります。

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LINEマンガでは、2019年にマンガ家デビューを支援する「フロンティアデビュープログラム」を立ち上げました。その立役者となったのが、インディーズ作家への熱烈なサポートで知られていた小室さんでした。このプログラムを通じて、70名以上の作家がデビューを果たし、またプログラム開始からわずか数か月でアニメ化も決まったタイトルもありました。「ゼロからモノを作れる人に、僕はとても尊敬しています」と小室さんは語ります。

デジタル化は作家側のメリットもとても多く、その一つはインディーズ作家であっても注目を集めやすくなったことだそう。例えば『女神降臨』は公開から数か月で閲覧数40億回を超える世界的ヒットとなり、現在では10か国語に翻訳されています。また、アシスタントが必要な紙のマンガに比べ、デジタルのマンガは効率も良く、一人で描く作家さんも多いそうです。

ここ数年ではLINEマンガオリジナル作品からのヒットも続き、『女神降臨』『Sweet Home』の実写化や、『神の塔』『整形水』[原題: 奇々怪々 整形水]のアニメ化などメディアミックスも進んでいます。

電子コミックの未来には「まだまだ伸び代がある」として、「国民的ヒットを生み出せるかが次の課題です」と締めくくった小室さん。LINEマンガが誇る、質の高いタイトルたちに小室さんの培った長年の経験が合わされば、そんな日も遠くはなさそうですね。

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松永 理沙

PR室で社内広報をしています。2019年よりLINEに入社。スピーチやコピーライティング、PRなどの企業のブランド活動に携わってきました。休日は漫画、ゲームばかりで、長男・夫とインドアに過ごしてます。旅行も好きで、関東と中部圏のロープウェイは制覇しました。ダムも詳しいです。