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LINEでは、こうしてます。

「2025 カーボンニュートラル宣言」:LINEの原点は3.11。私たちのDNAには、「防災」がある。

2月2日、LINE2025年度までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにする「2025カーボンニュートラル宣言」を発表しました。

気候変動への国際的枠組みである「パリ協定」等をきっかけに、気候変動に関する国際的な動きは近年ますます加速しています。実は、日本も、20214月に、2030年度の国内温室効果ガス削減目標を2013年度比46%減とする新目標を発表したことを知っていますか?

企業においても、事業を通じて社会の持続的な成長に貢献していくことの重要性がより一層高まる中、LINEの宣言の背景にはどんな思いがあり、また今後はどのような取り組みを検討しているのでしょうか。「LINEを使うこと自体がサステナブルな行為である、社会課題の解決につながる」世界を目指したい、と語る公共戦略室の福島に話を聞きました。

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―自己紹介をお願いします。

2018年に入社し、現在はLINEの公共戦略室の室長を務めています。公共戦略室はLINEの中で、行政DX、防災DX、教育、SDGsESGなど、主に公共系やCSRの取組みを担当する部署です。

その中でも、この「2025カーボンニュートラル宣言」はESGの取組みの一つで、多くの人に使われているLINEだからこそ環境問題に向き合わなければならないという思いで提案しました。社内で提案してから宣言に至るまで、全体のデザインや社内外の調整を担当しました。

―改めて、「2025カーボンニュートラル宣言」について教えてください。

カーボンニュートラルとは、温室効果ガスの排出量から、植物・森林管理等による吸収量を差し引いて、合計を実質ゼロにすることを指します。

これを私たちのような企業が行う場合には、使っている電力が例えば火力発電等の化石燃料によるものであれば、温室効果ガスを排出していることになるので、この発電を自然由来エネルギー(再生可能エネルギー)に切り替えたり、そもそもの電力の使用量を削減したりすることなどによって、温室効果ガスの排出量を実質ゼロになるようにする、ということになります。今回、LINEは、2025年度までにこのカーボンニュートラルを達成することを宣言させていただきました。

LINEではこれまで、どのような環境関連の取組みを行ってきたのでしょうか。

2月2日のプレスリリースにも記載していますが、LINEでは高効率機器を導入したエネルギー効率の高いデータセンターを利用し、省エネ性能の高いサーバーの選定、サーバー集約化によるエネルギー抑制など、高効率なデータセンターの運営に努めています。会社として使用する電力への環境対策として、今回の宣言以前は、上記が主な取り組みでした。

ほか、20199月には外務省と共同で「SDGs LINEスタンプコンテスト」を実施し、小中高校生からSDGs17の目標に関する絵を投稿してもらい、受賞作品をLINEスタンプにするという企画の実施や、自治体が主導する環境の取組みに対して企画段階から協力するなど、外部機関の取組みへの協力等も積極的に行ってきました。

加えてSDGsの取組みに関して検討を行うタスクフォースを設置し、各部署と連携して、LINEとしてのSDGsの取組みに関する目標などを検討してきました。

あまり外からは見えにくいところかと思いますが、環境保護につながる機能のサービス実装や、LINEを環境問題自体への理解促進に活用する取組みなど、実は常に何かしらの取組みを考え続けています。

というのも、東日本大震災発生時に大切な人と連絡がとりづらくなった経験から、「こういう時にこそ、大切な人と連絡を取ることができるサービスが必要だ」という想いのもと、スマートフォンで大切な人とつながるコミュニケーションアプリとして生まれたLINEの原点は3.11にあり、私たちのDNAには「防災」への想いが深く刻まれている、という背景があります。

今回の宣言は自然災害を引き起こす要因にもなりうる温室効果ガスが焦点ですが、LINEは、営利企業として事業活動を行う以上やむを得ずもたらされる負の側面についても、積極的にニュートラルにする活動を続けてきています。例えば、子どもを守るためのSNS利用に関する啓発活動も、この「防災」の想いから続けているものです。

LINEは常に「防災」というテーマに対して、真摯に向き合うことが当たり前であるという感覚を持っているんです。

発案から携わり、宣言に至った現在の心境はいかがでしょうか。また、今回のカーボンニュートラル宣言で、LINEの社内はどう変わっていくと思いますか。

私はLINE社に入る前、シンクタンク・コンサルティング業界にいたのですが、官公庁が実施した事業について例えば3年後、5年後といったスパンでの社会的インパクトを評価する、という業務にも携わっていました。

客観的な視野が養われ、様々な経験を積むことができ非常に勉強になりましたが、次第にいわゆる手触り感を得ながら取組みを推進してみたいという思いが生まれ、LINEに転職することを決めました。そして今こうやって実際に、多くのユーザーに使っていただいているLINEという会社でサステナブルな取組みに関する宣言の発案から携わり、そして宣言に至り、とても感慨深いです。

宣言の波及効果としては、多くの方々にご利用頂いているサービスであり、そしてコミュニケーションツールというサービス特性を活かし、個人的にはユーザーの方に対しても、環境問題への意識がより高まると良いなと思っています。

さらに社内でも環境に配慮したサービス・機能が生まれていき、それを見てくださったクライアントの方々も関心を持ってくださるなど、社会全体で意識の高まりの輪が広がっていくとうれしいですね。

今後、LINEのサステナビリティ・環境への取組みはどのような方向に向かっていくのでしょうか。またいずれも強化していくとのことですが、意気込みを教えてください。

先ほどお伝えしましたが、LINEの原点は3.11にあり、私たちのDNAには「防災」への想いが深く刻まれています。「防災」というテーマに向き合い続けているLINEだからこそ、自然災害を引き起こす要因の一つである温室効果ガス対策として、カーボンニュートラルの達成を積極的に目指したいと思っています。

朝起きてから夜寝るまで使っていただけるコミュニケーションプラットフォームとして成長してきたLINEですが、ユーザーに寄り添っていつでも使っていただくアプリを目指すからこそ、サステナビリティの考え方を取り入れた事業活動を行うことは必須であり、ソーシャルグッドな取組みを継続していくべきだと考えています。

公共戦略室のメンバーに限らず、サステナブルな観点を企画に組み込んでみたいという声も社内で多く聞くようになり、さらなる意識の高まりを実感しています。

今回の宣言はあくまでも出発点です。これをきっかけに、「LINEを使うことがよりよい社会につながる」つまり、「LINEを使うこと自体がサステナブルな行為であり、社会課題の解決につながる」世界を目指していきたいです。

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松永 理沙

PR室で社内広報をしています。2019年よりLINEに入社。スピーチやコピーライティング、PRなどの企業のブランド活動に携わってきました。休日は漫画、ゲームばかりで、長男・夫とインドアに過ごしてます。旅行も好きで、関東と中部圏のロープウェイは制覇しました。ダムも詳しいです。