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LINEでは、こうしてます。
LINEで働く理由

「LINE証券」の事業成長を支える二人のマーケターが語る、LINE×証券の面白さ

LINEで働く様々なメンバーに、LINEで働きながら感じる「らしさ」や「価値」を教えてもらう「LINEで働く理由」。今回は、スマホひとつで口座開設や株の売買が可能なサービス「LINE証券」のマーケティングに携わる二人のメンバーに、LINE証券だからこそ実現できる働き方やチャレンジの余地について聞きました。(写真左から上村、西村。)

――まずは自己紹介をお願いします。

西村

LINE証券の事業部に所属してマーケティングを担当しています。新卒でネット銀行に入社し、口座開設や各種ローンなど銀行のプロダクトまわりのマーケティングに従事していました。ネットを利用した金融サービスの便利さを肌で感じるのと同時に、周囲の同年代の友人にとってネットバンクはまだまだ縁遠いもので......。

もっとマス層にリーチできる環境に身を置き、そこからネット金融の間口を広げていけたらと思い、通信会社を経て2019年9月にLINEに入社しました。入社当時は別のサービスを担当していましたが、現在の上長にあたるPMからLINE証券との兼務を打診され、現在はLINE証券のマーケティングを担当しています。

上村

私は西村さんとは少し異なり、全社横断で各事業のマーケティングを担う「プロダクトマーケティングセンター」に所属し、その中でLINE証券を担当している立場です。新卒ではネット広告の代理店に営業職として入社し、「事業会社でマーケティングを経験してみたいな」と考えるようになって事業会社に転職しました。

LINEに入社する前はエンターテインメント業界でデジタルマーケティングを担当するなかで、より日常に寄り添った領域でのマーケティングも経験したいと考えるようになったタイミングでLINEのプロダクトマーケティングセンターを知りました。LINEにはユーザーの生活を支える多彩なプロダクトがあり、いろいろな領域を経験できると感じ、2018年9月に入社しました。

入社後はLINEモバイルやLINEMOのデジタル広告を担当後、2021年9月からLINE証券にジョインしました。デジタル広告と、現在はメディアコミュニケーション領域のリードを担当しています。

――「LINE証券」のサービスや、マーケティング視点での課題について教えてください。

西村

まずはLINE証券について説明しますね。その名の通り、株式や投資信託、つみたてNISAといった金融商品を扱う証券サービスです。「投資をもっと身近に」をミッションとしていて、投資がまだあまり身近なものではない若年層へのアプローチを重視してスマホファーストのサービス設計をしているのが一番の特徴です。

「単元未満株」と呼ばれる少ない単位での取引も可能で、少ない元手から始められるのもこうした初心者層にリーチできている要因の一つだと思います。少なく始めて投資を学び、慣れてきたら単位を増やしたり、レバレッジをかけたりと、LINE証券のなかでいろいろなスタイルの投資ができるようになっています。

直近では140万口座を突破し、成長スピードは順調です。とはいえ、ローンチからまだ3年と、大手ネット証券さんなどと比較しても歴史の浅いサービスなので、今後もより多くのお客様にリーチしていくことが必要だと感じています。事業サイドのマーケティングとしては、収益性も重視したい指標です。口座数をやみくもに増やすのではなく、継続して取引をしていただけるユーザーの流入と利用を促すという課題もあります。

上村

収益性を担保するというのは、サービスへの入口でどれだけ事業観点でアクティブなユーザーを呼び込めるかというところに関わっています。これまでに行ってきた「口座数アップ」のための施策とは異なる戦術が必要になるので、どんな方法がマッチしているのかを急ピッチで検討しているところです。

休眠口座にさせないために、獲得できたユーザーの質を注視しつつ、どのメディアへの露出を強化するか、どのようなプロモーションをかけるか。何よりも、どんなメッセージが刺さるのか。CRMの形もこれまでとは変わっていくと思っています。

――ご自身の具体的な業務内容や、案件との関わり方について教えてください。

西村

事業側では、LINE証券のマーケティング戦略全般をカバーしています。事業が抱えている課題を深掘りして打ち手を考えたり、どんなキャンペーンを打ち出すかを検討したり。事業としての大きな目標や戦略の全体像を考え、そこに到達するための方法をマーケティング視点で考えていきます。

上村

プロダクトマーケティングセンターでは、LINE証券が掲げた目標を達成するためにメディアコミュニケーションの領域の戦略・戦術をフルファネルで立案し実行していきます。

例えば、認知から獲得までの各ファネル毎にターゲットに対しどんなメッセージを届ければ動くのか、また、「ネット広告を出す」「ソーシャルキャンペーンを実施する」「TVCMを放映する」といったように、どのメディアでどのような形でどのくらいの量をユーザーに届けるのがベストかを各領域の専門家がチームを組んで検討し、PRやCM、デジタル広告、ソーシャル、LINE公式アカウントの運用などを行っていきます。事業目的に合わせて、課題に対する打ち手、KPI、予算を事業サイドとすり合わせながら実行しています。

西村

日々、各メンバーとは進捗報告やキャンペーン施策についてのミーティングを行っています。上村さんのいるプロダクトマーケティングセンターとも連携し、Slackでのやりとりや打合せも頻繁にやっています。部署や立場が違うからといって、距離を感じることや情報が伝わってこないということは全くないですね。

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――特に印象的だった施策は何ですか。

西村

2021年11月に、LINE証券では初となるTVCMを含めた大型プロモーションにチャレンジしました。「元手0円で、株?」をキーメッセージとしたもので、CMに合わせてYouTubeやTwitterでのキャンペーンなど、さまざまなプロモーションを行いました。このタイミングでの大々的なプロモーションを行ったのは、LINE証券そのものの認知度をさらに一段上げるためにもマス告知が必要であると判断したためです。

CMは後々にも残っていくので、LINE証券という事業の資産にもなります。CMに合わせていくつかのキャンペーンを私たちから立案し、プロダクトマーケティングセンターにはその「仕掛け方」の面でサポートいただきました。

上村

当時のLINE証券は、認知度調査の結果や検索広告の指名検索の競合他社比から認知を上げていくフェーズと判断し、CMを含めたオフライン&オンラインの大型プロモーションをプロダクトマーケティングセンターから提案しました。

若年層を中心にテレビを観ない人も増えていますので、メディア戦略としては、CMと合わせてLINEのプラットフォームを含むデジタルの活用を重視し、テレビ×デジタルの重複接触で見込める効果も検討しながら、それぞれのメディアの露出タイミングや配分を考えていきました。

西村

苦労した点についてもお話しすると、やはりスピード感でしょうか(笑)。本格的に動き始めたのが8月の中ごろで、放送が11月。内容を決めるまでに1ヶ月、撮影までさらに1ヶ月と、全体では2ヶ月ほどの短期間でプロジェクトを進めていました。

企画の方向性などを含めて、もっと時間をかけて進めるプロジェクトもありますが、今回のCM放映については投資の需要期であるボーナス前という時期感と、また、LINE内の他事業の大型プロモーションと重ならずに、LINEアプリ内での大きな露出を確保できるタイミングを狙ってのスピード感が必要で、短期間での進行になりました。同時期にソーシャルを活用したキャンペーンも実施するために、各チャネルのメンバーがしっかりとワークできたのは大きな力になったと思います。

上村

西村さんたちの意思決定がとても早くて、戦略の提案から「GO」が出るまでのタイムラグが少なかったんです。今回のプロジェクトに限らず事業部サイドのジャッジが早く、合理的なので、行うべき施策をすぐに打ち出すこともできて助かっています。

西村

最終的には「元手0円で、株?」に決まりましたが、最初はメッセージをどうするかについても議論を重ねたポイントでしたね。サービス名を連呼するインパクト重視の案もあったけど、認知向上に加えて「態度変容」=検索してもらう、実際に口座を開設してもらうというアクションを想定するなら、LINE証券を利用いただくことへの理由づけがあったほうがよいのではと考えが移っていき、「元手0円で、株?」へと変化していきました。KPIだった純粋想起と、その前段階であるCM認知度は想定よりも上振れしていましたね。

上村

ユーザーへの定量調査でも、社内の平均と比較してCMの認知度は120%、印象に残ったという回答率も160%ありました。サイトへの流入数も通常時の2倍と、CMと一連のプロモーションの効果は出せたと判断しています。

CMをきっかけに検索でサービスへ流入するユーザーが増えると、興味関心が薄い層も増えるため、通常は口座開設率が減少しがちなのですが、今回はむしろ上がっていました。CMとキャンペーンがうまく反応しあって、それがユーザーの行動に変容をもたらしたのかなと考えています。

――働く上で、個人的に感じている「LINEらしいポイント」はありますか?

西村

上村さんをはじめ、LINEにはスペシャリストが多いなと感じます。 前職ではマーケティング全般を担当していて、わからないことは調べながら進めてきましたが、LINEでは困ったことがあれば専門知識のある人に頼れます。スペシャリストと一緒に仕事ができる、やりたいことを実現できるというのはとても魅力的だなと思います。

さらに、マーケティングにおいては俯瞰的に物事をとらえる視点も求められるので、スペシャリストだけでなく、ジェネラリストの活躍の場もあると思います。

上村

すごくオープンなコミュニケーションができることですね。職位に関係なく意見を発信できますし、むしろそれが当たり前に求められます。先ほどの意思決定の話とも関連しますが、とにかくスピード感のある組織なので「待ち」の姿勢だと置いていかれてしまうというか。反対に、「こういうマーケティングをやりたい」「試したいアプローチがある」などと意志をもっている方にとっては絶好のチャレンジの場になると思います。

それから、私自身が入社当時よく言われていたのが「わからないことはわからないと言っていいよ」ということ。得意な領域ではないことや、LINE社内のルールや慣習なども、わからないことをそのままにしないことが大切で、無理に背伸びをせず等身大の素直な気持ちで周囲の人とチームを組んで仕事を進めていく、というスタイルが浸透していますね。

日々の仕事のなかでも、上長がメンバーを信頼して裁量権を預けてくれています。新たに入社した方が「こんなことまで私が決めていいんですね」と驚く、みたいな話もよく聞かれます。それぞれが自分の仕事に対してプロフェッショナルとして向き合えているからこそ、こうした責任や権限の委譲がなされているんだと思います。

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――お二人が感じている、今LINEで働く一番の価値は何ですか?

西村

LINE証券というサービスについて、自分がマーケティングをして成長させていくという経験ができることです。投資人口を増やすことは金融業界だけでなく、国レベルで必要性が叫ばれていることです。

投資を今のように「特別な人がやる、特別なこと」ではなく、「誰もが当たり前にやっていること」に変えていく。この変革にLINE証券が貢献し、そこに自分が関わっていてユーザーの生活に変化を起こせる可能性があるというのは、とてもやりがいがありますし、実際に数値やデータ上にも自分たちの施策の効果がしっかり表れているのを見ながらPDCAを回していけます。

「斬新で、インパクトのあるキャンペーン」はLINE証券に期待されていることの一つでもありますし、投資が身近でなかった人に向けていろいろな方法でリーチしていくことで、より大きな成長を目指せるのではないかと考えています。

上村

LINE証券というサービスが、どんどんユーザーの生活に入り込んでいくのは本当に楽しみですね。それから、メディアコミュニケーションに携わる一人のマーケターとして裁量権をもっていろいろなことにチャレンジできるのも、今の仕事のいいところだなと思っていて。

自分が考えた施策が実際に世に出てどう影響を与えたのか、数字はどう変化したのか。西村さんたちが思い描く「LINE証券のめざす場所」に向けて、どうすれば最も効果的に到達できるかを考えたり、個々のメンバーの力をかけ合わせて最もシナジーのある施策を考えたりと、やれることはたくさんあるなと感じています。

――LINE証券でのマーケティングに一緒に取り組みたい、こういう人と一緒に働きたいというイメージはありますか?

西村

自分の意志をしっかりと持っていて、それを周囲に発信していける人はとてもマッチすると思います。なおかつ、事業サイドのマーケター視点でお話しすると、課題を見つけて打ち手を考えていくのがマーケティングの基本だと思いますが、その思考を自然にできる人は向いているのではないでしょうか。

「これはなぜこうなっているのかな」と、些細なことをスルーせずに考え、「こう変えたらもっとよくなるのでは」と仮説を立てられる人は、ぜひLINE証券に加わってほしいと思っています。

上村

LINEにマッチするのは、やはり成長意欲の強い方。自分のやりたいことが何かを明確にもっている人ですよね。もちろん、その「やりたいこと」が事業の方向性に合致している必要はありますが、大前提として大切にしてほしい姿勢ではあります。

証券という事業では、「金融の知識が必要なのでは?」と不安に思う方もいらっしゃるのかもしれませんが、私自身LINE証券に携わるようになるまでは投資の知識もあまりなかったんです。もちろんマーケティングを行う上で最低限必要になる知識はありますが、より専門性の求められる部分はフォローしていただきながら進めています。知識がないことで先入観がなく、これまで投資の経験がなかったユーザーの気持ちに近づきやすいというメリットもありますよ。

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――最後に、LINE証券に興味を持っている方にメッセージをお願いします。

西村

LINE証券はローンチから3年。まだまだこれから伸びていく事業です。口座数も当初ひとつのポイントにしていた100万口座を超え、ここからさらに新たなチャレンジをしていくフェーズになっています。LINEというプラットフォームがあるので、そこでしかできないマーケティングもありますし、加えて「金融」という領域から幅広いユーザーに向けた施策をいろいろ試せるチャンスもあるので、挑戦したい方はぜひ、一緒に頑張っていただけたら嬉しいです。

上村

LINE証券は成長スピードもその幅も大きい事業なので、数字が動いていく面白さなども経験できますし、自分たちの考えたプランを実際に世に出して効果検証をするチャレンジの場としては、とても刺激的で面白いのではと思います。風通しもよい組織ですし、個人に任せてもらえる仕事の裁量権も大きい。マーケターとしても大きく成長できるチャンスが豊富にある環境なので、ご自身の「やってみたいこと」を試す挑戦の場としてLINE証券を選んでもらえればと思います。

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桃木 耕太

2013年にLINEに中途で入社、今は開発組織と採用組織でWebサイト/コンテンツやイベントの企画/制作などをしてます。