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【LINEインターンシップ2022】 セールス職 広告事業コースの5日間をレポート! (9月開催・B.MARKETING)

LINEが今年開催した夏のインターンシップの1つ「セールス職 広告事業コース」はLINEのマーケティングソリューションを用いて、実際のクライアント企業が抱えている課題を解決するプランをチームで考え、提案を行う5日間のイベント型プログラムです。回は、 B.MARKETINGさんに課題提供いただき、2022年9月5日〜9日に実施した回の様子をレポートします。

来年以降にインターンシップの応募を検討している方や、LINEのセールス職の仕事に興味がある方はぜひ参考にしてください。

8月開催回のレポートはこちら

オリエンテーション・課題説明

LINEのセールス担当社員が日々行っているクライアントの課題発見から解決方法まで、企画・提案業務のリアルを経験してもらうことを目的に開催しているLINEのインターンシップ。9月の開催日程では、B.MARKETINGさん(以下、敬称略)に課題を提供いただき「LINEのデジタル技術を活用したB.LEAGUEの新規顧客獲得と来場体験の価値向上施策」をテーマに企画・提案に取り組みました。8月開催回同様、LINE社員がサポートに入りながら最終日の提案に向けグループワークを進めていきました。

インプット

初日の午後より、基礎情報のインプットを実施しました。法人営業の仕事の進め方、LINEのマーケティングソリューションの特徴や具体的な活用例についてのインプットを行いました。

参照LINEインターン 2020」企画営業職 広告事業コースの4日間をレポート

B.MARKETINGとの取り組み・インプット

B.MARKETING株式会社は、国内男子プロバスケットボールリーグ「B.LEAGUE」のマーケティング領域を担っていますB.LEAGUEクラブが地域に貢献し、成長を続けるための3つの要件として「アリーナ基準」「入場者数基準」「売上基準」の3つのポイントを重要視しており、それらの達成は業界発展に向けた重要な指標にもなっています。LINEとB.LEAGUEは2021年にパートナーシップ契約を締結し、各クラブと連携した地域活性化と新たな顧客体験の提供を目指しています。LINE公式アカウントをはじめとしたLINEのマーケティングソリューションを活用し、これまでもAI応答メッセージによる試合前のガイドやアンケート機能を用いた抽選施策などを実施しています。

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参照:プロバスケットボールーグ「B.LEAGUE」が、LINE公式アカウントで提供した新たな観戦体験

クライアントヒアリング

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インプット終了後チームでのディスカッション・グループワークを経て、チームごとにB.MARKETINGへのヒアリングを実施しました。各チームのヒアリングでの質疑応答の内容を一部抜粋して紹介します。

Q:現状もしくは過去に実施した会場に来てもらうための施策を教えてください。

A:Webとリアルの2軸で来場施策を打っています。リアル施策は、地域の人に試合があることやクラブの存在を知ってもらうために旗やポスター、チラシの広告を活用しています。Web施策は各種SNSアカウントの活用や会員向けのメルマガ配信などを活用しています。Web施策はすでにSNSのアカウントをフォローしてくれているユーザーや会員向けのため、ファン向けのキャンペーンやプロモーション施策に近いです。

Q:今後獲得していきたいターゲット層を教えてください。

A:バスケットボール経験者やスポーツ観戦や出かけることが好きなアクティブな20代〜30代の男女をイメージしています。バスケ経験者自体はとても多いのですが、顧客層として取り込めていない現状のため、今後の課題になっています。

Q:B.LEAGUE公式アプリ「B.スマチケ」とLINE公式アカウントはどのように差別化されているのでしょうか。

A:「B.スマチケ」の役割はチケット購入やデジタルチケットの利用が主な用途で、来場するために必要なツールとなっています。一方で、LINE公式アカウントは情報発信や来場客向けにAI応答メッセージを使った案内やルール説明などのガイドをメインにしています。今後は来場客だけではなく、来場予定の人や来場したことがないユーザーに対するアプローチも検討しています。

発表・提案

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最終プレゼンの様子

全グループの提案後、B.MARKETINGの審査担当者より最も評価の高かった提案を選定いただきました本記事では、優勝チームと特別賞受賞チームの提案を紹介します

優勝チーム(Fチーム

Fチームの提案内容は、デートと推し活の要素をバスケットボール観戦会場のアリーナで行う「その恋、推し選手と始めませんか」です。

Fチームより

  • 「B.LEAGUEの目指す将来像にはNBAに次ぐ世界第2位の規模感のリーグを目指していることや、事業性に重きを置いたリーグを目指した「将来構想」があります。ただ現状はB.LEAGUE自体の認知が低いという課題や、来場者は30〜40代の男女が中心で、若年層へのアプローチが十分にできていません。またリピート率が低く2回目以降の来場に繋がりにくい課題もあり、その改善策として20代の男女にとって関心の高いと想定される「恋」をコンセプトに用い興味を惹き、20代が行きたくなるような話題性があるデートスポットや娯楽の場として選択肢を掲示する施策です。また推し選手を作ることで、リピート率の向上にもつながると考えました。

    キーワードは「一緒に行こう」。既存の流入経路として多いのは「コアなファンと一緒に行くケース」だったため、LINEのプラットフォーム上でコアなファンがライトユーザーを誘いやすいような仕組みづくりを行いました。

仕組み sales-intern-02_04.png

コアユーザー、ライトユーザーともにLINE広告を活用し、B.LIEAGUEのLINE公式アカウントの友だち追加促進や認知を広げ、チケット購入へ誘導していきます。来場前にはユーザーが追加したLINE公式アカウント内で、診断コンテンツを用いて選手を知らないライトユーザーも推し選手が見つかるような仕組みを作ります。来場後は、推し選手から観戦のサポートになるLINEでのメッセージやり取りを可能にします。

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コアユーザーであれば元から推しであった選手から、ライトユーザーであれば、診断結果で出てきた推し選手から観戦サポートメッセージが届く イメージ画面のため、お使いの画面と異なる場合がございます。

試合後にはLINE公式アカウント上で招待制のキャンペーンも実施します。クローズドなコミュニケーションが可能なため、プレミア感をアピールし、盛り上がりを演出する意図です。ほかにも診断コンテンツで出た推し選手と一緒に写真が撮れるLINE Cameraのオリジナルフィルターの提供も検討しています。

LINEのユーザーデータを活用した広告配信や、クローズドな環境を生かしたキャンペーン施策が主で、認知からリピートまで一貫してLINE上でサービスが完結する点がポイントで、LINEならではの施策になっています。

フィードバック

  • デートスポットとして、B.LEAGUEならではの魅力があるとほかの外出先と差別化できてさらに良い。
  • コンセプトは良いが、説明が機能寄りになりすぎて少しもったいなかった。もう少し施策の前後が補完され誘う側のフックになるポイントなどが入っていると良かった。
  • 推しアイデアを上手く活用していて相性も良さそうだと思った。診断botも取り入れているところがLINE公式アカウントの特徴を活かしていて良い。またデートの場としての需要もありそう
  • 課題設定を成長戦略のための3つのポイントから逆算し整理しており、顧客の課題を明確にとらえていると感じた。また具体的なスケジュールと予算が出ている点も良い。

特別賞チーム(Dチーム

Dチームの提案内容は「バスケを通して人が集まり地域活性化に繋げる」をコンセプトとしたスタンプカード施策「B.Stamp」です。

Dチームより

  • 「現在B.LEAGUELINE公式アカウントには20〜40代の友だちが少ないこと、約600万人の友だち数を来場促進に活用できていない課題があります。ほかにも、子ども向けイベントの認知度の低さ、地方クラブでの自由席が埋まっていない現状もあります。これらの課題からB.LEAGUEが目指す「『バスケで日本を元気に』の実現に向けて、バスケットボール・アリーナを通じて地方創生に向き合い、日本社会に貢献していく」を踏まえ、ファミリー層向けのスタンプカード施策を考えました。」

仕組み

B.Stamp」は試合観戦時だけでなく、地域の飲食店とも連携し、店で食事をする際にもポイントが貯まる仕組みです。一定ポイントが貯まると「子ども無料のチケット」がもらえるなどの特典を設けることで飲食店への来店も進みます。チケットの無料対象は子どものみで、大人は購入が必要になるためチケット購入促進にもつながることを想定しています。

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飲食店に設置されているQRコードを読み取り、スタンプカードを取得すると飲食店再来店時や試合観戦でスタンプを集めることができる仕組みです。

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施策を行うことでB.LEAGUEが地域とファミリーを繋ぎ、相互にニーズを満たせます。すでにスタンプカード・ポイント制度を導入しているクラブもありますが、各クラブ独自のポイントは主にコア層に向けたもので、各クラブ内でしか使えません。一方で、B.LEAGUEのLINE公式アカウントでのスタンプカードは、LINEのユーザー属性上ライト層の獲得も可能となり、地域の飲食店でも使える点が差別化要素です。将来的にはスポーツツーリズムにも貢献していきたいと考えています。

フィードバック

  • 実際にこのカスタマージャーニーに沿うターゲットがどのくらいいて、どのくらいのビジネスインパクトがあるかは知りたかった
  • スタンプラリーを行うメリットが少々弱かった。ゲームをプレイしてもらう/無料チケットをゲットしてもらうハードルをもう少し下げる工夫があったらなお良い
  • 理念・課題の理解が深く、ストーリー性のあるプレゼンだった。またクラブごとにミニマムスタートさせる展開の仕方が良かった。
  • 提案ストーリーの完成度が高い。子どもを軸にした施策アイデアとオンラインとオフライン両方で使えるLINEの強みを活かせているところが良かった。

実際に参加した学生の声

  • 5日間のプログラム内容がとても濃密で、メンターの社員さん、クライアントさんと関わる機会も多く非常に貴重な経験となりました。また、お題が抽象的だった点もヒアリングの重要性を高めてくれたため学びになりました。
  • 慣れないテーマで共通認識を揃えていくことが本当に難しかったのですが、チームメンバーにも恵まれ徐々に発言も増やせ、認識を合わせていけたと感じています。5日間の経験は今後の自分のキャリアを考える上でも刺激になりました。
  • メンター社員のみなさんは課題のサポートだけでなく働き方や会社の雰囲気についても教えてくれたのでLINEについての理解がより深まりました。ワークの際も学生と同じ熱量で真摯に向き合っているのが伝わり嬉しかったです。どんな質問にも丁寧に回答してくれたため、安心してワークに取り組めました。

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優勝したFチーム

最後に

B.MARKETINGさんからは「営業の本質であるクライアントから課題を引き出し、分析して提案に落としこみ、解決に導いていくフローはどんなビジネスでも必要なスキルのため、今後の就職活動やその後の社会人生活に活かし、ぜひ自分のスキルにしてもらいたい」と総括いただきました。

LINEのセールス職インターンシップは例年、実際のクライアントにご協力いただく実践的な機会になっているだけではなく、メンター社員のサポートや1on1も実施して、LINEの社風や雰囲気もリアルに感じられるプログラムになっています。来年以降もさまざまな企画を準備中です。ぜひ、LINEで働くおもしろさや価値を体感してもらえると嬉しいです。

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木下 早苗

採用マーケティング担当。コンテンツ企画・編集、Webサイト制作、イベント運営に関わっています。カレーが好きです。